原発事故時の屋内退避を強化 内閣府、概算要求で155億円

AI要約

内閣府が2025年度予算で、原発事故時の住民避難対策に155億円を充てる自治体向け交付金を計上する方針を明らかにした。

北陸電力志賀原発周辺での能登半島地震に備え、全国の原発周辺地域での屋内退避体制を強化することが目的。

志賀原発30キロ圏の地震で孤立した地区があり、放射線防護施設の損傷や異常も発生。被ばくの危険性が高まった。

原発事故時の屋内退避を強化 内閣府、概算要求で155億円

 内閣府が2025年度予算の概算要求で、原発事故時の住民避難対策に充てる自治体向け交付金として155億円を計上する方針であることが24日、分かった。24年度当初予算の100億円から約1.5倍に増額。能登半島地震の際、北陸電力志賀原発(石川県)周辺で孤立や建物被害が相次いだことを受け、全国の原発周辺地域で屋内退避の体制を強化する。

 今年1月の地震では、志賀原発30キロ圏の30カ所以上で道路が通行止めとなり、14地区が孤立した。高齢者らが一時避難する学校や病院などの放射線防護施設は、少なくとも6カ所で損傷や異常が発生。原発事故が同時に起きた場合、被ばくの危険にさらされる恐れがあった。