「東大ボート部式」人付き合いで支持が急拡大 コバホーク・小林鷹之氏が当選の可能性は

AI要約

岸田首相の退陣により自民党総裁選は混乱状態に突入し、小林鷹之氏が出馬表明した。

小林氏は政治経験豊富でエリートであり、党内で存在感を示している。

若手を中心に支持を集め、派閥に頼らない姿勢が注目されている。

「東大ボート部式」人付き合いで支持が急拡大 コバホーク・小林鷹之氏が当選の可能性は

「乱立」「混戦」「暗闘」――。今月14日、岸田文雄首相(67)が退陣を表明したことで、来月の自民党総裁選は一気に無秩序状態へと突入した。知名度こそ劣るものの、総裁選の“台風の目”と目される小林鷹之・前経済安全保障担当相(49)の勝算は――。

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 乱立が見込まれる中で知名度こそ劣るものの、いち早く出馬表明にこぎ着けたのが「コバホーク」こと小林鷹之氏である。政治部デスクが言う。

「19日午後、議員会館で会見した小林さんは、時折ゼスチャーを交えながら、約30分にわたり『脱派閥選挙を徹底する』『他国の動向に右往左往しない日本をつくりたい』などと力説。終盤では、自身の名の“鷹”にちなんで『鷹の“換羽”という習性のように自民党も時代に合わない慣例を脱ぎ捨て、新しい羽を生やす』と締めくくりました」

 堂々の一番乗りを果たした小林氏とは、

「岸田首相の母校でもある開成高校から東大法学部へ進学。旧大蔵省時代に米・ハーバード大ケネディ・スクールに留学し、公共政策学修士を取得したエリートです。世間の人気では当選5回の小泉進次郎さんに及びませんが、政策通の論客として党内では存在感を増しています」(同)

 自民党から民主党への政権交代時、ワシントンの日本大使館に出向していたという小林氏は、国の行く末を憂え、当時の谷垣禎一・党総裁に直訴。地元の千葉県第2選挙区支部長公募に応じたのち12年の衆院選で初当選し、現在4回生である。

「二階派に属しながら、党新国際秩序創造戦略本部を通じて麻生派の重鎮である甘利明・前幹事長の知遇を得て、21年には初代経済安保相に就任しています」(同)

 ベテランの覚えがめでたい一方、今回の戦いは、

「党内では同期の4回生を中心に、もっぱら若手が支援に回っています。派閥が崩壊し、横断的な支持を集められているのが特徴です」

 とは、さる党関係者。

「例えば旧安倍派では、福田達夫さんらが支持に回っています。小林さん本人は“派閥の力学で決まってしまったら自民党の明日はない”と言い切っており、今回も旧二階派に頼るつもりなど毛頭ないということなのでしょう」(同)