シベリア抑留の犠牲者らを追悼 千鳥ケ淵で生還者や遺族ら黙禱

AI要約

第2次世界大戦後、旧ソ連によってシベリアなどに抑留された犠牲者を追悼する集いが東京都で行われた。

抑留者支援センターが主催し、シベリア抑留者の遺骨や拉致・抑留の問題について訴えられた。

オンラインの追悼イベントも行われ、抑留され死亡した数千人の名前が48時間かけて読み上げられる。

シベリア抑留の犠牲者らを追悼 千鳥ケ淵で生還者や遺族ら黙禱

 第2次世界大戦後、旧ソ連によってシベリアなどに抑留された犠牲者を追悼する集いが23日、東京都千代田区の国立千鳥ケ淵戦没者墓苑であった。スターリンが日本軍捕虜移送の秘密指令を出したとされる1945年8月23日を記憶しようと、シベリア抑留者支援センターが催した。

 シベリアに3年間抑留された西倉勝さん(99)が主催者を代表し、「6万人を超える死んだ仲間の遺骨の3分の2は現地に眠ったまま。国際人道法違反の大規模な拉致・抑留はいぜん未解決です」と訴えた。

 抑留された兄が1946年に22歳で死亡したという遺族の奥見優子さん(80)は「兄の遺骨は戻ってきたが、望郷の念に駆られながら今なおシベリアの大地に眠る多くの方々の無念を背に感じます」と追悼の言葉を述べた。

 23日夜から、遺族や支援者らが抑留され死亡した4万6300人の名簿を26日までの48時間かけて読み上げるオンラインの追悼イベントも始まった。(編集委員・北野隆一)