朝鮮学校の京都国際高校に高野連が出場資格を与えた? ヘイトや誤解が拡散【ファクトチェック】

AI要約

2024年、夏の全国高校野球で優勝した京都国際高校について誤った言説が広まっているが、実際には一条校として認可された学校であり、朝鮮学校ではない。

一条校と各種学校の違いや高野連の規定について説明されており、京都国際高校が一条校であることが明確に示されている。

各種学校の参加は一般的であり、野球や他のスポーツにおいても活躍している事実が述べられている。

朝鮮学校の京都国際高校に高野連が出場資格を与えた? ヘイトや誤解が拡散【ファクトチェック】

2024年、夏の全国高校野球で優勝した京都国際高校について「朝鮮学校が名前を変えただけなのに高野連が出場資格を与えた」などの言説が拡散しましたが、誤りです。京都国際高校は2004年に日本の「一条校」の認可を受けている高校です。また、各種学校は甲子園に限らず、インターハイなどにも出場しています。

2024年夏の全国高校野球で優勝した京都国際高校に関して、「朝鮮学校が名前変えただけ」「出場資格与える高野連が悪い」などの投稿が拡散した。

投稿は8月21日時点で2000件以上のリポストと150万件以上のインプレッションを獲得している。「まさに仰る通り。キムチ国際=場違い」「校歌斉唱で特亜語が響き渡る悪夢」などといったコメントが寄せられる一方で、「朝鮮学校じゃねーよ。韓国学校だわ」「日本の学習指導要領を韓国学校で使ってるから、日本の教育やしなんの問題があるのこれ」といった指摘もある。

「一条校」と「各種学校」

学校教育法第1条は「この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする」と定めており、ここで定義される学校は「一条校」と呼ばれる。

一方で、同法第134条は「第一条に掲げるもの以外のもので、学校教育に類する教育を行うもの(当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるもの及び第百二十四条に規定する専修学校の教育を行うものを除く。)は、各種学校とする」とし、各種学校の規定を設けている。

京都国際高校は一条校

京都国際中学高等学校公式サイトの学校紹介ページによると、1947年に「京都朝鮮中学」として開校後、校名変更を経て1958年に前身の学校法人「京都韓国学園」が設立され、京都府知事の認可を受けた。2003年に学校法人「京都国際学園」が設立され、新たに京都国際中学・高等学校として一条校の認可を受けている。

京都府の私立高等学校一覧の資料にも高等学校として、他の私立高校とともに京都国際の名前がある。

朝鮮学校など各種学校の参加は一般的

なお、高野連は定款第5条で「学校教育法第12章第134条に定められた各種学校のうち、日本国内に居住する外国人を専ら対象とする学校」を加盟団体として認めている。

また、野球に限らず、朝鮮高校など各種学校のインターハイなどへの参加は認められており、サッカーやラグビーなどでも活躍している。