“レジャー感覚”観光客が密漁か 海水浴場で…カメラに一部始終
福井県でサザエやアワビの密漁が問題となっており、40代男性観光客が検挙される出来事が続いている。観光客による密漁は海水浴と同じくらい頻繁に行われており、被害が深刻化している。
旬のサザエやアワビを求める観光客は多く、岩場や海水浴場で密漁が目立つ。福井県内外から多くの観光客がこの地域を訪れている。
去年だけでも約2400個のサザエやアワビが密漁され、89人が検挙された。現地の漁協も被害に頭を悩ませており、問題解決が急務となっている。
旅行中に観光客が密漁。検挙の瞬間をカメラが捉えました。
サザエやアワビを素潜りで取る姿が夏の風物詩となっている福井県。
今が旬のサザエやアワビを求め、多くの人が押し寄せていました。
雄島漁協の海女
「安島で取れるサザエやアワビは昔からおいしいと言われていて、安島になくてはならないもの」
実は、そんなサザエやアワビを狙う密漁者が後を絶ちません。
海水浴場では、足場が不安定な岩場に立つ海パン姿の男性。よく見ると、ポケットに手を入れて貝のようなものを取り出しているのが分かります。
さらに、岩をつかみながらかがみ、海に手を入れる様子も。
男性は40代の観光客でした。滋賀県から海水浴に来て、サザエ3個を密漁したとして検挙されました。
40代男性
「取ってはいけないと知っていた」
福井県では観光客による密猟が相次いでいて、海水浴と同じようにレジャー感覚で密漁が行われていると指摘します。
福井海上保安署 奥和彦署長
「海水浴場や岩場に行くとアワビやサザエはたくさん目にする。海水浴に訪れてちょっととる人が多い」
密漁による被害は去年1年間でサザエやアワビなど約2400個に上り、検挙されたのは89人。
うち8割が福井県外から来た観光客などでした。
雄島漁協の海女
「私らも(サザエなどの)稚貝を入れて一生懸命、頑張っている。せっかく育てたアワビなんかを取ってかれるとやっぱり腹が立つ」