「忘れない」犠牲者77人を追悼 慰霊碑に遺族、広島土砂災害十年

AI要約

2014年8月に起きた広島市の土砂災害から10年が経過し、被害地域で遺族らが犠牲者を慰める様子が伝えられた。

安佐南区八木地区では砂防ダムの壁に「忘れない」などの文字が映し出され、住民らの追悼の儀式が行われた。

犠牲者25人の名前が刻まれた慰霊碑の前で、遺族らが明かりを灯して亡くなった方々を思い出し、10年経った今でも忘れないと誓った。

 77人が亡くなった2014年8月の広島市の土砂災害から20日で10年となった。甚大な被害が出た安佐南区八木地区では午前2時半ごろ、遺族らが慰霊碑に手を合わせて犠牲者を追悼した。災害後にできた砂防ダムの壁には「忘れない」などの文字が映し出された。松井一実市長は、同地区で花を手向ける。

 犠牲者25人の名前が刻まれた慰霊碑の前で、住民らが「いつまでも忘れません」などと書かれた紙灯籠に明かりをともし、「8.20」の形に並べた。次女の湯浅みなみさん=当時(28)=夫婦を亡くした若松順二さん(61)=香川県東かがわ市=は妻と現地を訪れ「1日も10年も思いは変わらない」と静かな口調で語った。