土砂崩れ原因解明長期化か 松山城近く、発生1カ月

AI要約

松山市の松山城近くで3人が死亡した土砂崩れの発生から1カ月が経過。原因解明と再発防止が進められる中、市の工事との関連性が指摘されており不明点も多い。

専門家は長期化も予想し、現場の特殊性について議論されている。松山城の売り上げ減少の懸念もある。

岡村未対・愛媛大教授によると、崩壊の原因として地中からの水流入が考えられ、工事との関連性を疑う声もあがっている。

 松山市の松山城近くで3人が死亡した土砂崩れの発生から12日で1カ月となった。有識者らによる委員会が原因解明と再発防止を進めるが、不明点も多い。市の工事と土砂崩れとの関連性を指摘する声もあり、専門家は特定に時間を要するとして長期化も予想される。松山城は7月末から営業を再開したが、人出や売り上げの減少を懸念する声も上がっている。

 「築城時に捨てられた土砂があり、広い範囲の水が集まっていると推測される」。7月29日の委員会終了後、国の担当者は現場の特殊性についてそう説明した。現場付近は谷で、傾斜があり周囲からの水が流れ込みやすい。岡村未対・愛媛大教授は、直前の降雨量では崩壊の条件に至らないとして「谷の横方向や、崩壊部分の上から、地中を通って水が流入していたと考えられる」と指摘。その結果崩壊に至ったとの見方を示した。

 現場のすぐ上では、大きく擁壁が傾き道路に亀裂が走ったとして市が緊急で工事をしており、関連を疑う声も上がる。