まもなくお盆、帰省やレジャー中の地震の備えは 専門家に聞いたポイント
気象庁が南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を初めて発表し、交通への影響や対応策についてまとめられています。
高速道路や鉄道などの交通機関における運転規制や運休情報、地震が発生した際の対応方法などが示されています。
地震対策や備えについての専門家のアドバイスや、お盆の外出や旅行に関する注意点も述べられています。
気象庁が南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を初めて発表し、在来線特急の運転見合わせによる影響も出ています。間もなくお盆。東海地方の交通の状況と、専門家に聞いた注意点をまとめました。
東海道新幹線についてJR東海は、三島~三河安城の間で1週間程度、速度を落として運転。少なくとも10分以上の遅れが見込まれるとしています。
JR在来線の特急は「南紀・サンライズ瀬戸&出雲・伊那路」を1週間程度運休するとしています。
JR東海は「巨大地震注意」を受けて、ほかにも「急遽、運転を見合わせる可能性」や「大変な混雑が予想される」として、旅行を取りやめたり、予定を変更する場合は手数料なしで運賃・料金を払い戻すとしています。
近鉄は、三重県の五十鈴川~賢島の間で特急列車を運休。
名鉄は通常通り運行していますが、今後の情報に注意してほしいとしています。
お盆の期間は、帰省などで遠出して高速道路を使うことも増えそうですが、影響は――。
ネクスコ中日本の高速道路ドライブアドバイザー林修平さんによりますと、南海トラフ臨時情報「巨大地震注意」では特に高速道路の規制はしないということです。
高速道路での走行中、もしくは渋滞中に大きな地震にあったときの対応は――。
「急ブレーキをかけず、ゆっくりスピードを落として、安全な場所に停止してください」(林さん)
すぐに停止する必要はなく、運転中は揺れに気づきにくいので、ハザードランプをつけて後続車に注意を促し、衝突事故を防ぐことも重要です。
一時的な避難先として、サービスエリアなども活用してほしいとするほか、普段から携帯トイレ、水、食料などを車に積んでおくことで外出先でも安心だということです。
これから始まるお盆シーズンですが、旅行や外出を取りやめる必要はあるのでしょうか?
南海トラフ地震の評価検討会の委員である、愛知工業大学の横田崇教授は「巨大地震注意」を受けてお盆のレジャーや外出を避けることはしなくていいと言います。
ただ、地震が発生したときに速やかに避難などの行動に移すための「備え」は必要だといいます。
具体的な「備え」とは――。
1.外出先のハザードマップを確認し、津波が予想される場所などを把握しておく
2.緊急時に備えた持ち物に不足はないかを再点検する
3.いざという時の家族との連絡体制、避難場所などをあらかじめ確認