裏口から脱出「振り返ると家が崩れていた」 震度5強の鹿児島県

AI要約

鹿児島県内で最大となる震度5強を観測した大崎町。9日午前、役場周辺の三文字地区では、強い揺れの爪痕が残っていた。

木造2階建て住宅が倒壊したほか、道路の隆起やブロック塀の破損、水道管の破裂などが確認された。

倒壊した住宅に住む女性(81)は「建物が下にガタンと落ちるような感覚で、すごい揺れだった」と発生時の様子を振り返った。

裏口から脱出「振り返ると家が崩れていた」 震度5強の鹿児島県

 鹿児島県内で最大となる震度5強を観測した大崎町。9日午前、役場周辺の三文字地区では、強い揺れの爪痕が残っていた。木造2階建て住宅が倒壊したほか、道路の隆起やブロック塀の破損、水道管の破裂などが確認された。

 倒壊した住宅に住む女性(81)は「建物が下にガタンと落ちるような感覚で、すごい揺れだった」と発生時の様子を振り返った。部屋でテレビを見ていたときに揺れに襲われ、「家がバリバリと音を立てた」という。

 2階にいた夫(82)を呼びに行く間もなく玄関へ急いだが、扉が開かず、裏口まで再びはうように逃げた。庭に出て振り返ると、家はほとんど崩れ落ちていた。「お父さん」と繰り返し呼んでいると、がれきのわずかな隙間から夫が自力で抜け出してきた。2人ともけがもなく無事。近所の長男宅に身を寄せ、一晩過ごした。

 9日午前、解体作業の準備が始まるなか、女性は、道路をふさぐように倒れ込んだ自宅に目を落とし、「本当にいつ来るかわからない。突然こんなことになるから地震は怖い」とつぶやいた。