短時間の強い雨で福島・郡山市の国道4号線が冠水 ゲリラ豪雨でドライバーが気を付けるべきこと 事前の確認と備えが重要

AI要約

福島県会津地方で8月7日に降った猛烈な雨の影響による被害が広がっており、住宅の床下浸水や道路の冠水、登山口の閉鎖などが報告されている。

雨雲レーダーによると、郡山市周辺では急激に強い雨が降り、限界を超えた排水容量による冠水が問題となった。交通の対応も迅速に行われず、車両が立ち往生する事態も発生した。

車両が冠水時に立ち往生する危険性が高まる中、JAFでは命を優先し、避難を呼び掛けている。冠水に遭遇した際の行動方法や準備を心掛ける必要がある。

短時間の強い雨で福島・郡山市の国道4号線が冠水 ゲリラ豪雨でドライバーが気を付けるべきこと 事前の確認と備えが重要

8月7日に会津地方で降った猛烈な雨の影響が広がっている。各地で被害をもたらした今回の雨で浮き彫りになったのは、狭いエリアに短時間で集中的に降るという特徴だった。

福島県によると、8月7日の大雨で住宅の床下浸水が喜多方市や猪苗代町で合わせて6棟。

下郷町の大内宿へと続く県道・湯野上会津高田線が土砂崩れの影響で上下線通行止めに。再開の見通しはまだ立っていない。

また、磐梯山では土砂崩れの影響で6つあるすべての登山口を閉鎖していて、9日から安全かどうかの確認作業が始まる。

視界がかすむほどの激しい雨が降った郡山市。大気が極めて不安定になり、1時間に降った雨は45ミリに。雨が勢いよく排水溝に流れ込んでいたが、限界を超えていた。

茶色く濁った水が流れ“川”のようになった郡山市安積町の市道。冠水した道路を車が水しぶきを上げながら次々と通過していた。

7日の雨雲レーダーをみてみると、郡山市周辺ではお昼過ぎ頃に雨が降り始めると、その直後には強い雨を示す「紫色」に。直ぐにピークは過ぎ去ったが、このわずか数時間の雨で被害が出た。

車が浸水した郡山市島一丁目の国道4号線。短時間で降った強い雨を実際に捉えていたのは国土交通省のカメラ。周囲より低く水が溜まりやすい「アンダーパス」を通る車の水しぶきが徐々に大きくなっていく。

そして、カメラを後方に向けると、すでに道路は冠水していた。さらに…水かさは増していき、侵入してきた車が立ち往生。大きな水しぶきが確認されてから約30分でという短時間だったため、通行止めの措置が間に合わなかった。

郡山国道事務所の加藤修管理課長は「多少の雨であればポンプ排水が効くので、冠水することはない。7日は、まさにゲリラ豪雨という雨だったので、とても対応できなかったようだ」と話す。郡山市によると、市内で確認された道路冠水は10件に上ったということだ。

福島県によると、アンダーパスのように冠水の恐れがある道路は県内117カ所ある。この中には、7日に車が立ち往生した郡山市の国道も含まれている。

車種によっても異なるが、JAFによる冠水路の実験では、比較的 車高の高いSUVでも冠水した道路に入ると約10メートルで停止してしまった。これは、エンジンに水が侵入したことが原因だ。

JAFでは、まずは命を優先するため、エンジンを切りすぐに避難するように呼び掛けている。水位が高くなるほど、ドアは開けにくくなり閉じ込められる危険性が高くなる。ドアも窓もあかない場合は、脱出ハンマーで窓を割って脱出する。

日頃の備えとしては、冠水しやすい道路を確認しておくことが大切だ。冠水した場所があったら入らずに迂回するように。

(福島テレビ)