急に雷雲が接近! ツーリング中ならどう対処するべき?

AI要約

夏に多い雷は6~8月に特に多く、バイクでのツーリング中に雷雲が接近した際には「安全な空間」へ避難することが大切。

クルマやバスの内部が安全な空間とされる一方で、バイクの走行中は「安全な空間ではない」ため、雷雲が近づいたら早めの屋内避難が推奨される。

雷は木や構造物にも落ち、間接的な被害をもたらす可能性があるため、臨機応変な行動が必要。気象庁の指導に基づき、高い物体から離れ低い姿勢を取って避難することが重要。

急に雷雲が接近! ツーリング中ならどう対処するべき?

 夏に多いと言われている雷。特に6~8月のこの時期は、関東地方や中部地方などを中心とした広い範囲で多くみられます。

 雷が人に落ちるケースは稀であると言われていますが、過去には人に直撃したケースも存在しています。バイクはクルマと比べて安全装備が少なく、無防備であるため雷の被害に遭う危険は出来るだけ避けたいところ。

 では、ツーリング中に雷雲が接近した場合はどうすればよいのでしょうか。

 まず、雷に遭遇した場合は「安全な空間」へ避難することが大切です。気象庁の公式HPには、「グランドやゴルフ場、屋外プール、堤防や砂浜、海上などの開けた場所や、山頂や尾根などの高いところなどでは、人に落雷しやすくなるので、できるだけ早く安全な空間に避難して下さい」と述べられています。

 そのため、落雷時に堤防や山などをツーリングする場合は、人に落雷する危険性があるため、雷が接近したらすぐに安全な場所へ避難する必要があります。

 さらに、安全な場所について気象庁の公式HPでは「鉄筋コンクリート建築、クルマ(オープンカーは不可)、バス、列車の内部は比較的安全な空間です。また、木造建築の内部も基本的に安全ですが、全ての電気器具、天井・壁から1m以上離れれば更に安全です」と記載されています。

 つまり、クルマやバスの乗車時と違い、バイクでの走行中は「安全な空間ではない」と言えるため、屋内に避難することが推奨されるというわけです。

 一方、雷は人だけでなく近くにある木や構造物に落ち、間接的に被害を受けることになる可能性もあります。バイクや自転車などに乗車している際に落雷があった場合、無理に目的地を目指さず、臨機応変な決断が大切であると言えるでしょう。

 また、気象庁の公式HPでは、近くに建物がない場合の対応について、以下のように推奨されています。

・「電柱、煙突、鉄塔、建築物などの高い物体のてっぺんを45度以上の角度で見上げる範囲で、その物体から4m以上離れたところ(保護範囲)に退避する」

・「高い木の近くは危険なため、最低でも木の全ての幹、枝、葉から2m以上は離れる」

・「姿勢を低くして、持ち物は体より高く突き出さないようにし、雷の活動が止んで20分以上経過してから安全な空間へ移動する」

 このとき、電柱や煙突などの高い物体からだけでなく、停車したバイクからも離れることが大切です。バイクから「4メートル以上離れた位置で足を揃えてできる限り低くしゃがむ」体勢をとり、ガードレールには触れないようにしましょう。