富山湾、シロエビ漁獲量8割減 能登半島地震で海底地滑り影響か

AI要約

富山県水産研究所が能登半島地震による影響調査の中間報告を公表。硫化物の増加により、シロエビやベニズワイガニの漁獲量が大幅に減少したことが明らかになった。

4~6月のシロエビの漁獲量は前年比で8割以上減少し、1~5月のベニズワイガニの漁獲量も74%にとどまる。漁獲量は1985年以降で最低だった。

74地点での海底調査では、18地点で硫化物の値が水産用水基準を超えていることが判明。地震による海底地滑りが影響とされる。

 富山県水産研究所は7日、能登半島地震による富山湾の水産資源への影響調査に関する中間報告を公表した。4~6月のシロエビの漁獲量は前年同時期から8割以上減った。地震に伴う海底地滑りで海水の汚れの原因となる硫化物が増えたことが影響したとみられる。

 研究所によると、県内の4~6月のシロエビの漁獲量は59.8トンで前年同時期の18%、1~5月のベニズワイガニの漁獲量は107トンで同74%にとどまった。いずれも統計の残る1985年以降で最低だった。

 水深6~600メートルの74地点で海底調査も実施した。18地点で硫化物の値が水産用水基準を超えていることが判明した。