裕福な家に生まれれば「少々薄ぼんやりの坊ちやん」でも大学に行ける――《教科書にも載っている偉人》が唱えた「親ガチャ」論

AI要約

 2021年の流行語大賞にノミネートされ、今やすっかり社会に定着した観のある「親ガチャ」。どんな親のもとに生まれるのかは運任せであり、その当たり外れによって人生が大きく左右されてしまう状況を表現する言葉だ。

 堺利彦は、社会主義者となってから学歴問題に対してどう向き合ったのか。彼は、大学などで学ぶ者はごく一部の優秀な者であり、貧困な家庭から生まれた人々は教育できず下層労働者となる運命を持つと指摘した。

 学歴格差の問題や、生まれた環境によって人生が左右される現実を浮き彫りにした堺の主張は、今でも現代社会に通じるものがある。

裕福な家に生まれれば「少々薄ぼんやりの坊ちやん」でも大学に行ける――《教科書にも載っている偉人》が唱えた「親ガチャ」論