「都心で闘病」のメリットはこんなにも! 「末期がん闘病」2年で「入院のプロ」になった60代男性が語る、病院選びの”コツ”

AI要約

29歳のロスジェネ世代で職歴がなく、交通事故に遭った経験も持つ筆者。夫はスキルス性胃がんで闘病中だが、コンパクトライフを送ることで楽しい毎日を過ごしている。

都心でのセカンドライフを送る理由や、ステージ4がんとの闘病生活について。夫は手術を経て抗がん剤治療を受けており、機嫌よく前向きに暮らしている。

抗がん剤治療や入退院を繰り返しながらも、夫は楽しい毎日を送れる工夫をしている。大都会での入院生活についても言及。

「都心で闘病」のメリットはこんなにも! 「末期がん闘病」2年で「入院のプロ」になった60代男性が語る、病院選びの”コツ”

ロスジェネ世代で職歴ほぼなし。29歳で交通事故にあい、晩婚した夫はスキルス性胃がん(ステージ4)で闘病中。でも、私の人生はこんなにも楽しい。なぜなら、小さく暮らすコツを知っているから。

先が見えない時代でも、毎日を機嫌よく、好きなものにだけ囲まれたコンパクトライフを送る筆者の徒然日記。大好評の連載第16回(前編)です。

 東京都港区、高層ビルの狭間にひっそりたたずむ古くて小さなマンションの1部屋、12畳1ルームにミドルシニアの夫婦2人が、猫と預かり犬と一緒に暮らしています。と言いますと、「わざわざ物価の高い都会で暮らすメリットなんてない」というご意見を多々いただきます。

 若い頃は人気のブランドショップや、おしゃれなカフェを巡って「都会ってキラキラしていて最高!」ってなるかもしれません。でも年齢を重ねると物欲は減退、おしゃれへの興味は薄れ、外食は「遠くのおしゃれカフェより近所のファミレスでいいや」と思う人も多い気がします。

 それでも東京都心部でセカンドライフを送ることを決めたのは、夫がステージ4のスキルス胃がんで闘病しているから。今回のエッセイでは、都心で闘病するメリットと、「すぐ入院する夫」に聞いた入院のQOLを上げつつコストを下げるコツについてつづります。

■がんでも機嫌よく暮らす

 夫は2022年の春に2度にわたる手術で胃を全摘出し、秋には余命半年を宣告され、ロスタイムに突入してからすでに1年以上が経過しました。入退院を繰り返しながらも、機嫌よく前向きに暮らしています。

【画像13枚】「荷物が軽くなる」「主治医と合わなくても」…。景色よし、居心地もよし! 大都会での入院はこんな感じ

 腹膜や肝臓への転移があるため、もう手術での治療はできないと言われており、抗がん剤で治療しています。抗がん剤は使っているうちに耐性がついてだんだん効かなくなっていくため、がんが進行するたびに次の薬へと変更されます。