「まず最優先なのは…」“都知事選5位のAIエンジニア”安野貴博が分析する「政治システムの欠陥」「ソフトウェアで補えるポイント」

AI要約

安野貴博氏と妻の里奈氏が都知事選挙での経験や今後の展望を語る。

安野氏は政治システムの欠陥や新規参入の困難さについて指摘し、他の政治家にも活用可能な知見を広めたいと述べる。

里奈氏は編集者としての経験を活かし、選挙運動における情報伝達の重要性について言及する。

「まず最優先なのは…」“都知事選5位のAIエンジニア”安野貴博が分析する「政治システムの欠陥」「ソフトウェアで補えるポイント」

〈「道を歩いているとき妻が『貴博、出なよ』と」安野貴博夫妻が明かした都知事選“躍進の舞台裏”〉 から続く

 東京都知事選で15万票を獲得し、5位となったAIエンジニアでSF作家の安野貴博氏(33)。

 その安野氏が、妻の里奈氏とともに、7月30日配信の「 文藝春秋 電子版 」の オンライン番組 に出演。はじめての選挙活動で気付いた意外なポイントから今後の進退までを語った。

 安野氏が指摘したのは、選挙戦を戦う過程で見えてきた「政治システムの欠陥」だった。

「新規参入が非常に難しい。それは政治家の新陳代謝が進まない原因にもなる。法律の問題もそうだし、メディアの報道の仕方もそう。暗黙知が多いので、我々が知見をどんどん出していくことで解決できるかもしれない。お金や組織がないと、そもそもエントリーすらできない状況は、ソフトウェアみたいなもので補うことができるかもしれない。選挙一つとっても、いろいろ変えたいポイントが出てきましたね」

 選挙戦で“素人離れしている”演説で注目を浴びた妻・里奈氏は、小説の編集者。里奈氏が明かしたのは、編集者の仕事と選挙の共通点だった。

「安野貴博という一人の候補者に何かを託す。それは(編集者が)作品に何かを託して、作品を通して広めていくのと似ています。『どこまで噛み砕いて届けるのか』『どこまでエンタメとして届けるのか』が安野の反省点でもあり、難しかったところ。メディアが取り上げたくなるアプローチができたのかという問題も、小説を届けるのと似ていると思いました」

 選挙戦を終えた安野氏は、これから何に取り組むのだろうか。

「まず最優先でやらなくてはいけないのは、今回の『双方向の選挙』ができたので、これを他の政治家の方にやってもらいたいと思っている。これは『私だからできた』というより、今回私がやった知見さえ広まれば他の方でもできる。今回の知見や作ったソフトウェアをオープンに活用可能な形にしていくことを、まずやりたい。その後はまだ全然見えていなくて、あらゆる選択肢に対して開かれている状態です」

 ほかにも安野氏は、里奈氏と出会うきっかけとなったゲーム「マインスイーパー」の思い出、安野氏の小説家としてのデビューの経緯など、多岐にわたる話題について語った。

「 文藝春秋 電子版 」では、オンライン番組「 【フル動画】安野流『構造を掴む方法』 都知事選から“見えたもの”《都知事選で注目》安野貴博夫妻の秘密に迫る #2 」のフル動画を配信している。