熊本市電が開業100年 記念式典でコロッケさんステージも

AI要約

熊本市電は100周年を迎え、運行トラブルが相次いでいるが、安全運行誓いの日として記念式典を開催。

熊本市電の歴史や現状について振り返り、延伸計画や新車両導入で再生が期待されている。

市長の決意表明や市電関連イベントの開催など、新たな歴史を切り開くための取り組みが行われた。

熊本市電が開業100年 記念式典でコロッケさんステージも

 熊本市の路面電車・熊本市電は1日、開業100年を迎えた。節目の年に運行トラブルが相次いでおり、この日を「安全運行誓いの日」として記念式典を開き、新たな歴史を踏み出した。

 熊本市電は1924年8月1日開業。最盛期の営業路線は25キロに達したが、モータリゼーションの波を受け路線廃止が相次ぎ、現在は12・1キロ。ただ近年は渋滞対策などを理由に延伸計画が進むほか、輸送力拡大のため年内に初の3両編成車両が導入されるなど再生の兆しもある。

 式典は熊本城ホールで開かれ、市民ら約500人が参加した。

 冒頭で過去の市電による事故の犠牲者へ黙とう。その後、大西一史市長が運行トラブルを報告した。経営健全化最優先の組織体制や危機管理意識の欠如があったと分析し、「今年を安全を最優先する組織風土の再構築元年とする」と決意表明した。

 スライドで市電の歴史を振り返ったほか、熊本市出身のタレント、コロッケさんのステージ、市電トークショーなどもあった。

 熊本市電では1月以降、ドアを開けたままの走行や脱線事故など計10件の運行トラブルが起きている。【中村敦茂】