海底炭鉱、遺骨収集へ潜水調査 山口・宇部、戦時中に水没事故

AI要約

戦時中に水没事故が発生し、朝鮮人を含む183人が犠牲になった山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で、民間のダイバーが遺骨の回収に向けて潜水調査を行った。

大阪府のダイバーが内部調査を行い、排気口「ピーヤ」の内部へ潜水し、パイプの残骸などを取り除くことが可能とみている。

1942年に海水が流れ込む事故が発生した長生炭鉱での潜水調査は、過去の手が付けられなかった状況を変える可能性があると期待されている。

 戦時中に水没事故が発生し、朝鮮人を含む183人が犠牲になった山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で31日、民間のダイバーが潜水調査を行い遺骨の回収に向け内部の状況を調べた。

 調査を実施した大阪府のダイバー伊左治佳孝さん(35)は国内外の水中洞窟での潜水経験を持つ。事故を知り毎年犠牲者の追悼を行っている市民団体に協力を申し出た。海中から突き出た排気口「ピーヤ」の内部へ潜水。途中パイプの残骸などで行く手を阻まれたが取り除くのは可能とみている。「これまでの何も手が付けられないという状況は変えていけるのでは」とした。

 長生炭鉱では1942年2月に坑内へ海水が流れ込む事故が発生した。