知人強盗殺人、男に無期懲役 「犯情は悪質」 盛岡地裁

AI要約

住所不定、無職の佐藤広明被告が知人男性を殺害し、通帳や印鑑を奪った強盗殺人事件について、盛岡地裁で裁判員裁判が行われた。

裁判長は被告の犯行を「総じて悪質」と認定し、無期懲役を言い渡した。

被告は年金引き出しのために犯罪を犯し、逃走後も他の犯罪を重ねるなど凶悪な行為を繰り返していたと指摘された。

 岩手県滝沢市で知人男性を殺害し通帳や印鑑を奪ったなどとして、強盗殺人などの罪に問われた住所不定、無職佐藤広明被告(76)の裁判員裁判の判決が29日、盛岡地裁であった。

 中島真一郎裁判長は「犯情は総じて悪質というほかない」として、求刑通り無期懲役を言い渡した。

 中島裁判長は、被告は年金を引き出すため、男性を殺害して通帳や印鑑などを奪っており、「財物奪取の意思や殺意が非常に強固で、人命軽視の態度は甚だしい」と指摘。事件後も逃走のため、無関係の第三者を巻き込んで強盗致傷や監禁などの犯罪を繰り返したとして、「犯行の動機や経緯に酌むべき事情はない」と述べた。