「バイデンおろし」が米国ではうまくいったので、日本でも「岸田おろし」をした方がいいのだろうか

AI要約

日本では首相の「おろし」がよくある話で、最近の例として菅義偉首相や岸田文雄首相が挙げられる。米国では大統領の「おろし」は珍しいが、ジョー・バイデン大統領が再選を目指していたが「おろされた」という驚きの展開があった。

バイデン氏は言い間違いを繰り返し、「おろし」の動きが始まる。抵抗したが民主党の重鎮にとどめを刺され、トランプ氏の暴力事件も発生。バイデン氏から指名されたカマラ・ハリス副大統領も支持率が上がり、選挙戦は激化する。

ハリス氏は批判もあるが、バイデン氏からのバトンタッチを受けトランプ氏との選挙戦に臨む。11月の選挙戦はトランプ、ハリス両氏の激しい戦いになりそうだ。

「バイデンおろし」が米国ではうまくいったので、日本でも「岸田おろし」をした方がいいのだろうか

日本では首相を「おろす」というのはよくある話で、最近では2021年に菅義偉首相が「おろされた」し、最近でも低支持率の岸田文雄首相を「おろす」動きが自民党内にはある。

これに対して米国は共和制ということもあり、大統領を「おろす」というのはこれまで見たことがなかったので、今回再選を目指していたジョー・バイデン大統領が「おろされた」のには大変驚いた。

バイデン氏はドナルド・トランプ前大統領との候補者討論会で言い間違いを繰り返し、「あと4年やるのは無理」というのは誰の目にも明らかだった。直ちに「バイデンおろし」が始まったがバイデン氏は抵抗。3週間粘った末、最後はバラク・オバマ元大統領やナンシー・ペロシ元下院議長ら民主党の重鎮にとどめを刺された。

この間にトランプ氏が銃撃されるも奇跡的に軽傷ですむという歴史に残るような事件が起き、トランプ氏はにわかに「暴力に屈しない国民的英雄」となり、大統領選はすでに「勝負あり」のようにも見えた。

しかしバイデン氏が後継に指名したカマラ・ハリス副大統領の人気は意外にも上々で、メディアの調査では支持率がトランプ氏を上回ったものもある。

ハリス氏は4年前、初の黒人、アジア系女性として副大統領に指名された時には次期大統領候補として注目を集めたが、任された移民政策で成果が出せないなど実績に乏しく支持率も低い。

「カマラのケタケタ笑い」というのが有名で、真面目な質問を受けた直後でもケタケタ笑う動画がネットで流されていたりして、大統領としての根本的な資質を問う声もある。

だから民主党内ではバイデン氏の「高齢不安」がありながらハリス氏にバトンタッチすることに逡巡があったのだが、バイデン氏の討論での失敗とトランプ氏の暗殺未遂という2つの強烈な「事件」により、半ば強制的にバイデン氏からハリス氏にスイッチしたことで、「ハリスならトランプに勝てるかもしれない」というムードが一気にできたようだ。

11月までの選挙戦はトランプ、ハリス両氏の「罵倒合戦」になり、「どちらがひどいか」「どちらがマシか」という非常にネガティブな戦いになると思うが、接戦になる可能性もある。致命的な失言をした方が負け、という展開ではないか。