乗客116人乗せた「ジェット船」が“漂流” 舵がきかなくなり“自力航行”不能に…専門家「小さなひびなど老朽化が原因か」

AI要約

伊豆諸島への船旅に使われる高速ジェット船が油漏れで舵が故障し、自力航行ができなくなるトラブルに見舞われた。

乗客116人と乗員5人が乗船し、漂流を余儀なくされた船は、島に向かう途中での事故だった。

専門家は老朽化が原因と考えられると述べ、船は現在、伊豆大島に向かってえい航されている。

乗客116人乗せた「ジェット船」が“漂流” 舵がきかなくなり“自力航行”不能に…専門家「小さなひびなど老朽化が原因か」

伊豆諸島への船旅に使われる高速ジェット船が24日、千葉県の沖合で自力航行できなくなるトラブルに見舞われた。

異変はどこで起きたのだろうか?

24日午前10時ごろ、高速ジェット船「セブンアイランド愛」から「油漏れで舵が故障している」と海上保安庁に通報が入った。

乗っていたのは、子供4人を含む乗客116人と乗員5人。このうち乗客3人が体調不良を訴えているという。

船は、午前7時45分、東京・竹芝桟橋を出発し、伊豆諸島の式根島に向かっていた。

式根島は、美しい海でのマリンアクティビティが楽しめ夏休みの旅行先としても大人気。高速ジェット船で東京から2時間20分ほどで到着するはずだった。

しかし、千葉県の野島崎から南西に約17kmの沖合で自力航行ができなくなり、漂流を余儀なくされた。

高速ジェット船からの通報内容は、「油が漏れて油圧が低下し、舵がきかなくなったため自力航行ができない」というものだった。

東海大学海洋学部 山田吉彦教授:

舵を動かす、あるいは船体を浮かせるための翼の方向を決めていくのを、油圧を使ってコントロールする。油圧コントロールシステムの不調によって、舵を制御することが不能になってしまったということが考えられます。

FNNの情報カメラは、竹芝桟橋から出発したばかりの高速ジェット船を捉えていた。

専門家は、この時点で異常はまだみられないとしている。

東海大学海洋学部 山田吉彦教授:

走り出した段階では、異常はみられないと思います。速度が上がった段階で、油圧機関などに異常が発生したんだと思います。

異常が発生した原因としては、船の老朽化が考えられるという。

東海大学海洋学部 山田吉彦教授:

「セブンアイランド愛」号は、船齢が44歳。整備している段階ではなかなか見つけることができない、経年劣化等による小さなヒビなどが原因でオイルが漏れてしまったことが考えられます。

ジェット船は24日18時現在、伊豆大島の岡田港に向かってえい航されている。

(「イット!」7月24日放送より)