兵庫県、公益通報を受け付ける外部窓口を設置へ 元局長死亡を受けて

AI要約

兵庫県の元西播磨県民局長が死亡したことを受け、兵庫県が不正告発を受け付ける外部窓口を設置する方針を示す。

県内の弁護士事務所を通じてメールで公益通報を受け付け、通報者の匿名を保護する仕組みを整える。

斎藤元彦知事は内部告発についての問題を受け、公益通報の客観性をより担保するために外部窓口を移行する方針を表明。

兵庫県、公益通報を受け付ける外部窓口を設置へ 元局長死亡を受けて

 兵庫県の斎藤元彦知事らを内部告発した県の元西播磨県民局長の男性(60)が死亡したことなどを受けて、県は、県職員から不正などに関する公益通報を弁護士が受け付ける外部窓口を設置する方針を決めた。通報しやすい環境を整える狙いで、年内にも始めるという。

 県によると、現在の公益通報の窓口は県庁内にあり、県財務部が所管する公益通報相談員に実名または匿名で通報できる。外部窓口は県弁護士会を通じて県内の弁護士事務所に設ける。通報はメールで受け付け、実名または匿名で通報できる。実名で通報した場合でも、通報者の求めに応じて、外部窓口が県側に匿名で調査依頼をすることができるようにするという。

 斎藤知事は24日の会見で、内部告発を巡る一連の問題の中で「様々な方から公益通報の客観性をより担保するためには外部に窓口を移行することがより適切という指摘を受けた。鋭意準備を進めていく」などと話した。

 元県民局長が作成した文書について、斎藤知事は3月下旬の記者会見で「うそ八百」などと否定。元県民局長は4月に県の公益通報窓口に通報したが、県は5月、人事課による内部調査の結果、「核心部分が真実ではない」などとして、元県民局長を停職3カ月の懲戒処分とした。

 県議会からは通報者保護の観点などから外部にも通報窓口を設置するように求める声があがっていた。斎藤知事も検討する考えを示していた。