兵庫県政は「マネジメント崩壊の状態」 知事問題に県内首長から懸念

AI要約

兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤元彦知事を内部告発した問題について、県内首長から懸念や戸惑いの声が相次いでいる。

小野市の蓬萊務市長と加古川市の岡田康裕市長が、斎藤知事の続投にノーを示し、県政の混乱や新しい取り組みの困難性を指摘している。

今後の県政運営や予算案作成に影響が出ることを懸念する首長たちの声が広がっている。

兵庫県政は「マネジメント崩壊の状態」 知事問題に県内首長から懸念

 兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤元彦知事を内部告発した問題で23日、定例記者会見を開いた県内首長から懸念や戸惑いの声が相次いだ。

 小野市の蓬萊務市長(78)=7期=は「今トップとしてなすべきことは辞職以外にはないのではないか」と述べ、県政の混乱やリーダーの資質を理由に斎藤知事の続投方針にノーを示した。

 具体的な県政の混乱について、市が県と共同で取り組んだ産業団地の整備事業で、剰余金の処分方針を巡る協議が2カ月以上にわたって進まないなどの影響が出ていると指摘。「組織のマネジメントが崩壊している」と持論を述べた。

 加古川市の岡田康裕市長(49)=3期=も、県政の現状について「県にも優秀な職員がおられ、通常業務や以前からの事業は粛々と動かしていると思うが、何か新しいことを始めていこうにも、機能不全状態かもしれない」と懸念を示した。

 県政はこれから年末に向けて来年度予算案を練り上げる時期だとし、「今のような報道が相次いでいる状態だと、新しいことを相談し、信頼関係の中で作り上げていくことができなくなってしまう。非常に心配している。周りの首長もみな戸惑っている」と述べた。(大久保直樹)