23年度の介護離職率13% 介護労働安定センター調査

AI要約

介護労働実態調査によると、2023年度の介護職員離職率は13%で、年齢が低いほど離職率が高かった。

離職率は減少傾向であり、残業削減や人間関係の改善などが理由として挙げられている。

さらに、ICT機器の導入状況も調査され、パソコンやベッドセンサーなどが広く利用されている。

23年度の介護離職率13% 介護労働安定センター調査

 公益財団法人介護労働安定センターが10日に発表した「介護労働実態調査」で、2023年度における介護職員の離職率が13%だったことが分かった。調査は23年10月、全国の訪問系や施設系など1万7115事業所を対象に実施。9077事業所から回答を得た。

 年齢別の離職率は29歳以下(32%)▽30代(13%)▽40代(12%)▽50代(11%)の順で、年齢が低いほど離職する割合が高い傾向にあった。

 離職率はここ数年減少傾向にあり、19年度と比べると2・3ポイント下がっている。低下の理由については「職場の人間関係が良くなった」が64%で最も高い。次いで「残業削減や有給休暇の取得促進など」46%▽「職場全体で介護の質を高めるための意識を共有した」38%▽「賃金水準が向上した」36%――などが挙がった。

 また、調査は介護ロボットやICT(情報通信技術)機器などの導入状況についても聞いている。

 日常的に利用する機器の種類は、「パソコンによる利用者情報の入力などの機能」81%▽「スマホによる利用者情報の入力などの機能」51%▽「ICT機器同士の通信のためのWi-Fi設備」65%▽「ベッドセンサー」67%▽「無線ナースコール機器」56%――が半数を超えた。