「駆除のお礼はタオル」「発砲許可が遅すぎる」…猟友会vs.警察の生々しすぎる「緊急告発」

AI要約

地元猟友会がクマ被害に関する問題を訴えている。クマ目撃情報が多い中、駆除許可が遅れ、警察官の適切な対応が不十分であることが明らかになっている。

佐藤さんの遺体運びの際にも警察の対応が問題視され、現場の把握や適切な措置が不十分であると指摘されている。

自治体や警察の対応に不満を持つ猟友会メンバーがクマ被害の収束を求めているが、状況改善が見込まれないことに対する懸念が述べられている。

「駆除のお礼はタオル」「発砲許可が遅すぎる」…猟友会vs.警察の生々しすぎる「緊急告発」

前編記事『「夫はクマに殺された」「葬儀で顔は包帯グルグル巻き」…県が「クマ被害とは断定せず」と発表した「血も涙もない理由」』より続く。

地元猟友会の会員の複数名が「お上」に対する怒りと東北に住む人々への警鐘を鳴らしてくれた。

「街中におけるクマの目撃情報は毎日のようにあります。住民から『駆除してくれ』と私たちに直接連絡を取ってくることが多いのですが、警察から発砲許可が出なければ身動きが取れません。

しかも、役所の書類仕事と同じで、上長との連絡に手間取っているからか、許可が出るまでに時間がかかる。いざ出動しても、クマが現場から去っていることはごまんとあります」(前出とは別の秋田県猟友会の会員)

そして何より耐え難いのは、警察官が駆除の現場を取り仕切ることだという。この会員が続ける。

「彼らの中に山に詳しい者はひとりもいません。どんな地形にいたのか、餌場なのか否か、渡りグマなのか巣持ちグマなのか―駆除するために必要な情報が一切ないままで私たちに『お願いします』と言って、自分たちは後方に陣取るんです。

そのくせ『ここからこうやって撃とうと思う』と伝えると、『この方向には建物があるからダメだ』と何かと否定する。結果的に駆除できずに被害が増えると『何をしているんだ』と住民からクレームが入るし、駆除できたとしても『なぜ殺すんだ』と抗議が来る。自治体も警察も知らんぷりですよ。こんな状況では、とても前向きな気持ちで駆除なんてできません」

佐藤さんの遺体を運ぼうとした警察官2名がクマに襲われたときにも猟友会に出動要請があった。このとき呼ばれた会員が、「大けがを負った警察官は本当に気の毒だが」と前置きしつつも、警察の不手際について明かす。

「山に着いたものの、現場についてきた警察官は事件が起きた場所を把握していませんでした。猟銃を携えていったのに、クマの大方の位置さえわからない。中に入ろうとしても『危ないから動かないで』と制止する。結局、箱ワナを仕掛けただけです。何のために現場を仕切っているのかと疑問でなりませんでした」