博多山笠、雨の中を勇壮に駆ける 能登復興願う山車も

AI要約

福岡の夏の風物詩「博多祇園山笠」で、多彩な装飾を凝らした舁き山笠が勇壮に駆ける中洲流の山車が市中心部に乗り入れ、雨の中でも沿道から歓声が上がった。

1月に起きた能登半島地震の被災地を激励し、山笠を通じて復興を願う思いも表現され、特に中洲流の山車は幕末の町火消新門辰五郎が題材に取り入れられた。

町火消の組の目印である「纏」や「馬簾」という飾りが使われ、制作者は馬簾が厄を払い、穏やかな年を願っている。

 福岡の夏の風物詩「博多祇園山笠」で、多彩な装飾を凝らした山車「舁き山笠」が福岡市中心部に乗り入れる「集団山笠見せ」が13日行われ、雨の中を勇壮に駆ける7基に沿道から歓声が上がった。1月に起きた能登半島地震の被災地を激励し、復興を願った山笠もあった。

 繁華街・中洲一帯の区域でつくる「中洲流」の舁き山笠の装飾は、幕末の江戸で活躍した町火消新門辰五郎が題材。能登の地震で救助に携わった消防団員への励ましの思いを込めた。辰五郎の手には町火消の組の目印である「纏」が握られ「馬簾」と呼ばれる飾りが垂れ下がる。制作した人形師溝口堂央さん(54)は「馬簾が厄を振り払い、穏やかな年になれば」と願う。