なぜ一言目に「でも」と言ってしまうのか…話し相手をイラっとさせる人の「脳の問題点」

AI要約

人間関係を円滑に続けるためには、無意識の言動に注意し、ネガティブな口グセを改善することが重要だ。

ネガティブな口グセ「6D3S」は、否定的な言葉が続く傾向にあり、思考や行動を悪影響を与える可能性がある。

ポジティブな言葉を意識して使うことで、口グセを変え、前向きな思考や行動を促進することができる。

人間関係を円滑に続けるにはどうすればいいか。精神科医の伊藤拓さんは「無意識に余計な一言を言って相手を傷つけたり、イラつかせたりすることがある。そういうときは、前頭前野の働きが低下しているので、まず、思ったことをすぐに口にしないことが重要だ」という――。

 ※本稿は、伊藤拓『精神科医だけが知っている ネガティブ感情の整理術』(ハーパーコリンズ・ジャパン)の一部を再編集したものです。

■ネガティブ感情を生む口グセ「6D3S」

 誰かと会話をしている時に、相手の話し方のクセに気づいたことはありませんか。

 「やっぱり○○だよね」「実は○○なんだ」「ええと、なんだっけ」など、本人は無意識に使っているので気づいていませんが、同じ言葉が頻繁に口から出てくる人は多いと思います。もしかしたら私自身も、気づいていないだけでよく使っている言葉があるかもしれません。

 こうした口グセとして、次のようなネガティブな言葉をよく口にする方もいます。そうすると、考え方や行動もネガティブなほうに引っ張られていきがちです。

 よく言われるネガティブな口グセが、次の「6D3S」です。

 6D:「どうせ」「でも」「だって」「ダメだ」「どうしよう」「できない」

3S:「しょせん」「すべき」「しなければならない」

 どの言葉も、その後に続くのは大抵ネガティブな言葉です。会話の中でこの6D3Sを選んでいる時点で、ネガティブな会話のスパイラルに入ってしまっているわけです。

■ポジティブな言葉で思考も行動も前向きに

 口グセは日々の習慣の中で身についていくものです。そのことに気づけば、できるだけ使わないようにしてクセを直していくことは可能です。

 「どうせ私にはできない」のような、自分自身を低く評価するような言葉をやめて、「きっとできる」「大丈夫、うまくいく」「なんとかなるよ」と、自分を励ますような言葉をかけてあげましょう。

 ポジティブな言葉を口にすれば、次にくる言葉もポジティブなものが増え、思考や行動も前向きになっていきます。

 一度ついてしまったクセは、すぐには直らないかもしれませんが、少しずつでも変えていこうと意識すれば、ポジティブな言葉が自然と出てくるようになっていくでしょう。