被害者「異性の友達を…」マッチングアプリで“モノなしマルチ”勧誘…8億円被害

AI要約

若者をターゲットにした悪質なマルチ商法が摘発され、社長ら4人が逮捕された。

被害に遭った大学生が出会いを求めていただけなのに、マッチングアプリを通じて勧誘され、入会費を巻き上げられた。

4人は約2000人から8億円以上を集め、主に首都圏に住む若者をターゲットにしていた。

被害者「異性の友達を…」マッチングアプリで“モノなしマルチ”勧誘…8億円被害

右肩上がりの投資市場。投資ブームが広がるなかで、若者をターゲットにした悪質なマルチ商法が摘発され、社長ら4人が逮捕されました。

その手口は、マッチングアプリを利用して学生などを誘い出し、投資話で言いくるめて入会費を巻き上げる。そして、友人を勧誘させるというものでした。約2000人から8億円以上を集めていたということです。

被害に遭った大学生(20代)

「家庭の状況が厳しいのと、勉強がつらいこともあったし、居場所が欲しいというか。異性の友達が欲しいので。異性の人と出かけたことないから…自分の心も戻るんじゃないかと」

ただ出会いを求めていただけなのに、いつのまにかセミナーに参加させられていました。そこにいたのは、カリスマと呼ばれる男。新城誠こと、坂本新容疑者(30)です。

坂本新容疑者

「みんなバカになって俺を信じたまえ。俺は天才だから。もしかしたらバカかもしれないけどね。だったらごめん。多分大丈夫だ。IQテスト的にも確かに俺は天才的な部類だ。バカは俺についてこい」

そして、齋藤一幟こと大森航斗容疑者(26)。

大森航斗容疑者

「なぜ貧しい人を見ると嫌悪感を抱いてしまうのか。『貧乏なのは本人のせい』との認識がある。『貧乏=努力のできない怠け者』との認識になっている」

さらに、森田帆南容疑者(28)と奥寺大容疑者容疑者(28)を加えた4人は、マッチングアプリを入口にビジネススクールに勧誘して、約2000人から8億5000万円ほどを集めていたということです。

2000人の会員は男性の方が多めでした。平均年齢は21.7歳。未成年は対象外だったようです。首都圏に住んでいる若者がほとんどでした。

大金を持たない大学生たちから、どうやって金を集めたのか。取材に応じた男性がマッチングアプリを始めたのは大学3年生のころ。初めて会えることになった女性が、よりによって勧誘員でした。

被害に遭った大学生(20代)

「写真と同じ感じの人で、嘘をついていないアパレルの普通の人。(Q.あれ?ってなったのはいつ)急に話が変わったんですよ。『いい人紹介してあげるよ』みたいなことを言われたので」

これが常套手段だったようです。

勧誘員の女性

「うちのビジネススクールに入れば人脈が広がる」

「若くしてタワマンに住むすごい人がいる。会ってみない?」

その“すごい人”が登場すると、勧誘が加速します。そして…。

被害に遭った大学生(20代)

「僕がお金がない学生で、なかなかバイトにいけないので、42万9000円の入会料が払えない。『消費者金融に借りた方が良い』と」