投資話で違法に1200万円集めた罪「西山ファーム」元副社長は起訴内容争わず 検察側が懲役2年・罰金150万円求刑
元副社長の男が133億円を詐欺で集めた西山ファーム事件で懲役2年・罰金150万円が求刑される。
西山ファームは全国の出資者から133億円を集めていたが、元幹部らは既に有罪判決を受けている。
主犯格である元副社長は国際手配を経て、裁判で沈黙を続けるものの、検察側は懲役2年を求刑。
133億円を不正に集めたとされる「西山ファーム」をめぐる投資詐欺事件で、7月10日、元副社長の男の裁判があり、懲役2年・罰金150万円が求刑されました。
農園経営会社・西山ファームの元副社長・山崎裕輔被告(43)は2018年、果物などを海外に転売する投資話で、3人から計1200万円を違法に集めた出資法違反の罪に問われています。
西山ファームは、愛知県を中心に全国の出資者から133億円あまりを集めていたとみられ、元幹部や勧誘役の男らは、すでに出資法違反の罪で有罪となっています。
一連の事件の主犯格とされる山崎被告は、疑惑が取り沙汰された5年前、直撃取材に応じていました。
逮捕前の山崎裕輔被告(2019年5月):
西山ファームとしては実体がきちんとあって、岡山県で我々より果物を扱っている業者っていないと思うんです。西山ファームはこの件に関して集客していないんですよ。勧誘活動していないので。
事業の正当性を語り、出資を勧誘したことはないと否定しました。さらに…。
逮捕前の山崎裕輔被告(2019年5月):
誰が被害者だと思いますか?僕らが今、どれだけ被害を被っているか。
こう主張しながらも、山崎被告は取材後に海外へと出国し、国際手配となっていました。それから4年、香港やタイなどを転々とした末、今年1月にインドネシア当局が身柄を確保し、日本へ強制送還されました。
10日に開かれた初公判で、裁判長から認否を問われた山崎被告は10秒ほど沈黙し、「弁護人に説明をしてもらいたい」と述べました。
これを受けて弁護側は、起訴内容について争わない姿勢を示しました。
検察側は「集めた金額は6億円を超える。実質的経営者で首謀者であり役割は重大」などと指摘し、懲役2年・罰金150万円を求刑。
弁護側は「結果的に経営がうまくいかなかった」などと主張して執行猶予を求め、即日結審しました。
裁判の最後、山崎被告は淡々とした口調で、「経営破綻によりご迷惑をおかけした方々に深くお詫び申し上げたい」と語りました。
判決は今月26日に言い渡されます。
(東海テレビ)