関西電力・高浜原発3・4号機、運転40年超へ…杉本達治・福井県知事が20年間の延長を容認方針

AI要約

福井県高浜町の関西電力高浜原子力発電所3、4号機について、運転延長を容認する方針が固まった。

関電は20年間の運転延長を申請し、規制委員会が認可。地元の同意は必要ないが、関電は意向を重視している。

運転延長に対して、高浜町や県幹部、関連団体から異論はなく、近く杉本知事が容認の表明をする見通し。

 来年で運転開始から40年となる福井県高浜町の関西電力高浜原子力発電所3、4号機(出力各87万キロ・ワット)について、杉本達治知事が20年間の運転延長を容認する方針を固めたことが、県幹部への取材でわかった。

 3、4号機は現在稼働中で、3号機は来年1月、4号機は同6月に運転開始から40年を迎える。関電は昨年4月、原子力規制委員会に2基の運転延長を申請し、規制委が今年5月に20年間の運転延長を認可した。

 再稼働と異なり、運転延長に町や県の同意は必要ないが、関電は地元の意向を重視する考えを示している。高浜町の野瀬豊町長は6月18日に容認を表明。県議会議長らも同日、「認めない理由はない」としていた。

 7月4日に県幹部や県内の農林漁業、商工団体幹部らの会合「県原子力環境安全管理協議会」があり、運転延長に異論はなかった。県は容認する方針を固め、杉本知事が近く表明する。

 国内で運転開始から40年を超えて稼働している原発は、4日現在で、関電高浜原発1、2号機(福井県高浜町)、美浜原発3号機(同県美浜町)、九州電力川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の4基。