腕切断の労働者を切れた腕とともに道端に放置…出血多量で死亡 雇い主殺人容疑で逮捕 イタリア

AI要約

イタリアの農園で働くインド人の出稼ぎ男性労働者が、農作業中に大けがをし、放置されたことで死亡した事件が発生。

雇用主が応急処置を怠り、救急車を呼ばずに男性を路上に放置。その後男性は病院に運ばれたが、2日後に死亡。

この事件は移民労働者を搾取する問題が背景にあり、イタリアの農業での労働環境が問題視されている。

腕切断の労働者を切れた腕とともに道端に放置…出血多量で死亡 雇い主殺人容疑で逮捕 イタリア

 イタリアの農園で働くインド人の出稼ぎ男性労働者(31)が、農作業の機械で腕を切断するなどの大けがをしたにもかかわらず、地主で雇用主のイタリア人の男が応急処置などをせず道路脇に放置したとして、殺人容疑で警察に逮捕された。インド人労働者は出血多量で死亡した。海外複数メディアが伝えた。

 報道によると、事件はローマ南部の農業が盛んなラティーナ州で発生。インド人男性は不法労働者で、農作業中に機具で腕を切断され、両足も損傷した。雇用主の男は、腕を箱に入れ、インド人男性とともに路上に放置。インド人男性の妻の懇願にもかかわらず、救急車を呼ばなかったという。

 インド人男性は病院に搬送された2日後に死亡が確認された。現地当局は、負傷直後に応急処置がされていれば、命を救えた可能性があったと指摘している。

 事件の背景に、イタリアの農業で移民労働者を低賃金で搾取的に働かせる「カポララート」制度があるとの声もあがっている。不法労働者が1日平均20ユーロ(約3300円)で働かされるケースもあるという。