デパートに中高生らの自習室設置へ JR駅に隣接、にぎわい創出も

AI要約

山口県下関市教育委員会が大丸下関店に学習スペースを設置する計画を進めている。

市内の図書館や公民館の図書室には学習スペースがあるが、生徒らで埋まることも多く、新たなスペースが必要とされている。

他の自治体でも図書館以外に自習スペースを設ける動きがあり、学習環境整備の取り組みが広がっている。

デパートに中高生らの自習室設置へ JR駅に隣接、にぎわい創出も

 デパートに自習室を――。山口県下関市教育委員会が大丸下関店(同市竹崎町)に、中高生や受験生らの学習スペースを設置する計画を進めている。生徒らが駅前に集まることでにぎわい創出などにもつなげたい考え。大丸下関はJR下関駅に隣接し、バスターミナルもあるため、中高生や受験生にとっては絶好の勉強場所となりそうだ。開業は8月中旬を予定している。

 市内の図書館や公民館の図書室などに学習スペースはあるが、受験やテストの時期には生徒らで埋まり、「本が読みたいのに読めない」といった声が市教委に寄せられていたという。学習スペースを新たに設けることで、こうした声にも応える狙いがある。

 大丸下関5階には家具販売大手の「ニトリ」が入っていたが、4月14日に閉店。学習スペースはこの空きスペースの一部を活用する。広さ約330平方メートルに約100席を設置する計画で、予算は約2800万円を計上。開場日は大丸下関の営業日に準じ、元日を除いて年中無休とする方針。利用時間は午前9時~午後9時。

 図書館以外に自習スペースを設ける動きは他の自治体にもあり、宇部市では2022年5月に「若者ふりースペース」(同市新天町)を開設している。下関市教委生涯学習課は「快適な学習環境を整えることにより、中学、高校生の学びを応援する」としている。【山本泰久】