富士山が7月1日山開き“有料化”と“通行規制”の大改革 新ルールを知らないと山頂到達前に「強制Uターン」の憂き目も…?

AI要約

富士山の山開きが7月1日から始まり、今年から登山規制が導入されることで、登山者の管理が厳格化される。

富士山は多くの外国人観光客も訪れる日本の象徴的な観光資産であり、登山者の中には軽装で山頂を目指す者もいるが、富士山は直射日光や気候の変化、落石などの危険が潜んでいる。

「弾丸登山」と呼ばれる急速な登山が秩序を乱し、山頂付近での渋滞を引き起こす原因となっており、登山規制が行われる一因となっている。

富士山が7月1日山開き“有料化”と“通行規制”の大改革 新ルールを知らないと山頂到達前に「強制Uターン」の憂き目も…?

7月1日(月)から富士山が山開きする。山派にとって待望のシーズン到来となるが、今年から「ルール」が大きく変わる。日本最高峰の山であり、気軽に行ける場所ではなかったが、初の”登山規制”で登山者の管理が厳格化されるのだ。

日本を象徴する観光資産でもある富士山には多くの外国人も訪れる。3776メートルの高山にも関わらず、比較的登りやすいこともあり、登山客のなかには半袖・短パンにサンダル姿という軽装で山頂を目指す若者や外国人も見かける。

登りやすいといっても、富士山の登山ルートのほとんどは樹林や日陰が他の山と比較すると少なく、直射日光にさらされる上に激しい気候の変化や強風、落石など、登りはじめの心地よさがウソのように、歩を進めるとともに状況は刻々と変化。次第に体力も奪われていく。道中、サンダルが破損でもしたら悲惨だ。足を滑らせてしまえば数キロ滑落し、死傷事故に繋がることも珍しくない。

こうした無知な登山者に加え、富士登山の秩序を乱しているのが、ご来光目的などの「弾丸登山」で最高峰を駆け登る登山者だ。山小屋を予約できなかったり、一気に上り下りしたいという欲求だったり、理由はさまざまだろう。だが、マナー上は招かれざる登山者にほかならず、山頂付近での渋滞を引き起こす元凶となっている。

富士山にその歴史上はじめて「登山規制」がなされる大きな要因も、主に登山者のマナーの乱れにある。富士山吉田口登下山道を有する山梨県の長崎幸太郎知事は、「登山規制」について、「弾丸登山には低体温症や高山病などのリスクがある。登山規制は、登山者の命を守るための対応策でもある」と説明している。

具体的には、富士山吉田口登下山道を16時~3時までの間、五合目の登山道入口ゲートを閉鎖し、通行を規制。さらに1日の登山者が4000人に達した場合、通行を規制する。(※山小屋に宿泊を予約している登山者は、規制中も通行が許されている)

この2つの規制によって、山梨県は弾丸登山を実質的に禁止し、山頂付近の混雑を緩和。登山者の出入りを厳格に管理することで、富士登山の秩序と安全を維持する。