障害者グループホーム「恵」の不正問題 「連座制」の適用で入居者の行き場はどうなる?

AI要約

障害者向けのグループホーム「恵」での不正問題について、概要を説明します。

不正行為の主な内容と影響について述べます。

最近の事業の急拡大に違和感を持っていた職員の証言をまとめます。

障害者グループホーム「恵」の不正問題 「連座制」の適用で入居者の行き場はどうなる?

(若狭敬一キャスター)

障害者向けのグループホームを運営する「恵(めぐみ)」をめぐる不正問題、まずはグループホーム「恵」とは一体どんな施設なのか確認しておきましょう。

(山内彩加アナウンサー)

はい。「恵」は愛知県を中心に2018年からスタートしました。

全国12都県で約100か所のグループホームを運営していて、知的障害者や精神障害者、約2000人が入居しています。

(若狭キャスター)

今回の「恵」の不正というのは一体どういうものだったのでしょうか?

(山内アナ)

主に2つあります。

1つ目は2023年の9月に発覚しました。

利用者から実際にかかった費用よりも多く不正徴収していました。

(若狭キャスター)

食材費は利用者から受け取るもので、それを不正に請求していたということですね。

(山内アナ)

そして2つ目、勤務実績のない職員が働いていたように装うなどして、障害福祉サービス報酬、いわゆる給料を自治体から不正受給していました。

(若狭キャスター)

給料は利用者ではなく自治体から払われていて、これも不正に受給していたということですね。

(山内アナ)

これを受けて、愛知県と名古屋市は5つの事業所の指定を取り消しました。

また、厚生労働省は連座制を適用するということを決めました。

(若狭キャスター)

大石さん、現場で働いている方々は、この事に気づかなかったんでしょうか?

(大石邦彦アンカーマン)

グループホーム「恵」で今も働き続けている職員の方に、先ほど取材したんですけれども、いくつかの不正については気づいていなかったということなんですね。

ただ最近の事業の急拡大には違和感を覚えていたということなんです。どういうことかというと、ここ2年間でグループホーム「恵」は次々に事業所を増やしていきました。

2022年は30施設、2023年は31施設と、約100か所ある施設のうちの6割は、最近2年でできているんです。

職員の方の話によりますと、まず箱を作って、そこからスタッフや入居者を集めていたのではないかと話していました。

事業が急拡大するのは良いのだけれども、その原資は一体何なのか疑問に思っていたそうです。

その答えが、明らかになった不正で、ようやく分かりましたと話されていました。