追い風の泉氏、再選へ意欲にじむも「逆説的状況」 9月に立憲代表選

AI要約

立憲民主党代表選を控える泉健太代表の再選意欲と経験不足への懸念が浮上している。

泉氏を支えるグループが代表続投を支持し、世論でも立憲が追い風を受ける状況。

しかし、若手からは経験不足を批判する声もあり、泉氏の次期衆院選への態勢作りが焦点となっている。

追い風の泉氏、再選へ意欲にじむも「逆説的状況」 9月に立憲代表選

 立憲民主党は9月に代表選を控える。次期衆院選で政権交代をめざす泉健太代表は、再選に意欲をにじませるが、経験不足を危ぶむ声もある。同じく9月に総裁選が想定される自民党が世論の逆風を受ける中、立憲内の動きも活発化しそうだ。

 国会が事実上、閉会した21日の記者会見。泉氏は代表選について「現時点で考えていることはない」と語った。

 だが、前日の20日昼には、泉氏を支える旧国民民主系のグループ「新政権研究会」のメンバー十数人が国会内で集まった。出席者によると、泉氏が会合に顔を見せる前に「何があっても泉氏を支える」として「代表続投」を支える考えで一致。20人の推薦人確保など代表選の対応について議論したという。泉氏も周辺に「次の衆院選への態勢作りと政権準備が重要だ」と漏らすなど、再選への意欲をにじませる。

 2021年11月に代表に就任した泉氏にとって、いま最大の追い風が吹く。4月の衆院3補欠選挙で全勝。朝日新聞の6月の世論調査でも次期衆院選の比例区投票先は19%(前回15%)に上昇し、自民の24%(同26)に迫る勢いだ。

 ただ、立憲に追い風が吹けば吹くほど、続投を不安視する声が強まるという「逆説的な状況」(若手)も生じている。47歳の若さで代表に就いたことで「経験不足」の声がつきまとうためだ。

 民主党政権時には政務官を経験したものの閣僚の経験もない。重要閣僚や党役員を歴任した岡田克也幹事長、安住淳国会対策委員長らに囲まれ、「周囲に気を使いすぎて自らが何をしたいのか伝わってこない」(側近)と指摘する声もある。