タイヤ盗難急増、屋外保管のホイール付きは危険度大…「販売店に預けるかカギ付き物置に」

AI要約

新潟県内で今年に入り、タイヤの盗難被害が急増している。被害は特に新潟市を含む下越地方で目立つ。被害者はタイヤの保管場所や防犯対策に注意を払う必要がある。

防犯対策が不十分な車のタイヤが盗難のターゲットになりやすい。売却目的の犯行が増加しており、関係機関が警鐘を鳴らしている。

県警は被害を受けやすい状況を改善するため、タイヤの保管方法や警戒心の向上を呼びかけている。個人の防犯意識向上が重要である。

 新潟県内で今年に入り、タイヤの盗難被害が急増している。1~5月に確認された被害は83件に上り、前年同期と比べ60件増えていることが新潟県警への取材でわかった。屋外で保管されていたタイヤが盗まれる事例が多く、同県警は売却目的の犯行とみて、県民に防犯対策の徹底を呼びかけている。

 同県警によると、特に被害が多いのは新潟市を含む下越地方で、アパートの階段下や家の軒下など屋外に保管されたタイヤの被害が目立つ。中でも鉄製やアルミ製のホイールが付いたタイヤが多く盗まれているという。

 タイヤは車の盗難と比べて犯行に要する時間が短く、交換時期には自宅駐車場などの敷地に無施錠の状態で置かれている場合が多いこともあり、被害に遭いやすいとされる。

 今月には新潟市西区の住宅のカーポートで、アルミホイール付き冬用タイヤ4本(時価合計約17万円相当)が盗まれ、県警は17日、自称アルバイト従業員の男(60)を窃盗容疑で逮捕した。

 この事件では、盗まれたタイヤはいずれもシートで覆われていたが、無施錠の状態で保管されていたという。

 県警によると、県内でのタイヤの盗難件数は2019年に225件に達したが、その後は20年が114件で、21年と22年は100件未満に減っていた。だが、今年は19年に迫る勢いとなっている。

 急増の背景としては、ホイールに使われる鉄などの高騰に伴い、売却益を目的とした犯行が横行している可能性が指摘されている。

 県警生活安全企画課の担当者は「タイヤ交換後は販売店に預けるほか、鍵のかかる物置で保管したり、タイヤにチェーンやワイヤを掛けたりする対策をしてほしい」と呼びかけている。