著名人かたる投資詐欺…なぜ日本が標的に?中国版闇バイト『打黒工』に注意喚起も
詐欺グループがSNSで著名人を騙り、日本人を狙う手口が明らかになっている。
中国の闇バイト『打黒工』が日本でも標的になっており、中国人に対する募集も行われている。
日本が標的にされる理由やグループの活動の実態について、一橋大学の王特任教授が解説している。
SNSで池上彰さんや森永卓郎さんになりすまして金をだまし取ったとして、男2人が逮捕されました。著名人をかたって嘘の投資話を持ち掛ける詐欺グループの実態が見えてきました。
日本も標的になっている、中国の闇バイト『打黒工(だこくこう)』は、中国語で「闇バイトを募集している人」や「闇バイト」そのものを指す言葉です。
中国の犯罪事情に詳しい、一橋大学の王雲海特任教授によると、
「中国国内でも問題になっていて、日本に住む中国人に対しても、中国政府が何度も注意喚起している」といいます。
打黒工を募集する手口です。
中国のSNSで、「高額のバイトがある」などの甘い言葉を使い、“闇バイト”と気が付かないように募集しているといいます。
また、以前は、中国国内で闇バイトを募集して、日本へ連れて行くケースが多かったそうですが、現在は、日本にいる中国人に闇バイトの募集をかける傾向があるといいます。
これによりコストが抑えられる上、日本語が分かっているため、詐欺の成功率が上がるということです。
なぜ、日本が標的にされるのでしょうか?
王特任教授によると、
「日本の捜査当局が、中国のSNS情報を調べることは難しい。詐欺グループは、拠点も東南アジアに置いていることが多く、日本で事件を起こしても、幹部クラスまでは簡単に手が届かないと思っているのだろう」ということです。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年6月14日放送分より)