中国「地下銀行家」、メキシコ麻薬組織の資金を洗浄 米司法省

AI要約

米司法省は中国の「地下銀行家」がメキシコの麻薬組織「シナロア・カルテル」に5000万ドル以上のマネーロンダリングを支援したとして、24人を起訴した。

「フォーチュン・ランナー作戦」の捜査により、「シナロア・カルテル」と中国人犯罪組織の協力関係が明らかになった。

中国の「地下銀行家」は米国からメキシコへの送金を支援し、中国国民の5万ドル以上の海外送金を禁じられているため、非公式な代替手段が求められている。

中国「地下銀行家」、メキシコ麻薬組織の資金を洗浄 米司法省

【AFP=時事】米司法省は18日、メキシコの麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」が麻薬密売で得た5000万ドル(約79億円)以上のマネーロンダリング(資金洗浄)を支援したとして、中国の「地下銀行家」を起訴したと発表した。

 カリフォルニア州で公開された起訴状によると、コカインおよびメタンフェタミン頒布の共謀と資金洗浄の罪で24人が起訴された。

 米麻薬取締局(DEA)のアン・ミルグラム(Anne Milgram)長官によると、当局は「フォーチュン・ランナー作戦(Operation Fortune Runner)」と呼ばれる複数年にわたる捜査を行った。これにより「シナロア・カルテルと、ロサンゼルスおよび中国で活動する中国人犯罪組織との麻薬資金の洗浄をめぐる協力関係」が明らかになった。

 米司法省は中国の「地下銀行家」が、麻薬カルテルが売上金を米国からメキシコに送金するのを支援していたと述べた。

 同省によると、中国国民は年間5万ドル(約790万円)以上の海外送金を法律で禁じられている。そのため、それ以上の金額を動かす場合、「非公式な代替手段」を求めることになるという。

 こうした背景から「麻薬密売組織は、中国人の多大な米ドル需要を利用し、中国の地下銀行と提携することが増えている」と指摘している。【翻訳編集】 AFPBB News