伊方原発差し止め、来年3月に判決 2件目の集団訴訟結審 松山地裁

AI要約

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)に関する安全性訴訟が結審し、判決は来年3月18日に出る予定である。

原告側は地震による重大事故の可能性を指摘し、四国電力は安全性を主張している状況である。

同様の訴訟は他の地裁でも係争中であり、各地で原発に対する安全性の問題が争われている。

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)は安全性に問題があるとして、愛媛県などの住民約1500人が同社に運転差し止めを求めた訴訟は18日、松山地裁(菊池浩也裁判長)で口頭弁論が開かれ、2011年12月の初提訴から12年半を経て結審した。

 判決は来年3月18日。

 3号機を巡っては、大分県の住民約550人が起こした同様の集団訴訟で、大分地裁が今年3月に請求を棄却した。広島、山口両地裁でも係争中。

 この日の弁論で原告側は、原発付近を通る中央構造線断層帯の地下構造を詳細に調べる「3次元探査」が行われておらず、「地震が起きたら重大事故に至る可能性は大きい」などと主張。四国電側は、最新の知見を踏まえて基準地震動を策定した上で、耐震設計していると反論。安全性は確保されているとして請求棄却を求めた。

 3号機を巡っては、広島高裁が17年12月、20年1月に運転差し止めを命じる仮処分決定を出したが、いずれも異議審で取り消された。