春名風花「“お金もらえていいね”と言われたことも」 誹謗中傷10年…裁判に決着もコスパ悪い?課題は

AI要約

俳優・声優の春名風花さんへの名誉毀損をめぐる裁判で、被告に327万5000円の支払いが命じられた。

春名さんはネットでの誹謗中傷に対し、過去の被害も含めて3600万円の損害賠償を求めていたが、支払命令はその10分の1程度しかなかった。

警察への相談や裁判の過程で苦労した経験も持つ春名さんは、今回の判決を「安い」と受け止めている。

春名風花「“お金もらえていいね”と言われたことも」 誹謗中傷10年…裁判に決着もコスパ悪い?課題は

 「はるかぜちゃん」の愛称で知られる俳優で声優の春名風花さんへの名誉毀損をめぐり、横浜地裁が5月、被告の男性に327万5000円の支払いを命じた。被告は2015年から6年間にわたり、X(旧Twitter)などで「合法的に葬り去りたい」「お前みたいな奴ほんと要らんからとっとと辞めろ辞めちまえ」のように、春名さん親子を攻撃する投稿を1000件以上行っていた。

 春名さん側は、ネットやSNSの投稿で名誉を傷つけられたとして、投稿者の男性に対して約3600万円の損害賠償を求めていた。今回の支払命令を受けて、春名さんは「これは“誹謗中傷”というだけではなく、僕の10年以上積み重ね続けた傷に対する金額」とポスト。ネット上では「賠償金が安すぎる」との声も多数見られる中、『ABEMA Prime』では春名さんと誹謗中傷について考えた。

 春名さんが裁判を起こした相手は3人で、今回の被告が「一番訴えたかった相手」だったという。「最初の1人は約315万円の示談金で決着がついた。2人目は1件のみ訴えて、賠償額は30万円ほど。今回は1000件以上投稿した相手に、1件3万円の計算で訴えた。Twitterを始めた9歳から殺害予告が相次ぎ、今回の被告からは2015年、14歳ごろから誹謗中傷されてきた」と話す。

 しかし、実際に命じられた賠償額はその10分の1ほど。「1人目の約315万円の示談が決まった時、ネットでは『300万円以上もらえていいね』『300万円もらえるなら、自分も誹謗中傷されたい』と言われたこともあった。今回は示談と形式は異なるが、世間から『安すぎる』と言ってもらえたのはうれしい」。

 被害を警察に相談しようにも、苦労の連続だった。「近所の交番に相談しても、そもそも『SNSやTwitterって何?』と返される状態だった。高校生になった2018年ごろから弁護士に相談し始めて、刑事事件としてようやく警察とつながった」。しかし、壁もあった。「最初の示談相手を刑事告訴しようとしたが、告訴状が警察に届かず返ってきた。弁護士の方が『何とかする』というのと、『そのまま送り返された』と私がニュース番組で話したことで、警察の上層部に届き受理してもらえた経緯がある」と明かす。