マンション「標準管理規約」改正 所有者変更は連絡先届け出

AI要約

国土交通省が改正した標準管理規約では、相続や売却で所有者が変わった場合に速やかに連絡先を管理組合に届け出る規定が追加された。この改正は所有者の一部と連絡が取れないマンションの増加を防ぐためであり、各組合にはモデルに沿った規約の見直しを促している。

マンションでは、空き家や賃貸物件が増えており、以前の規約には連絡先の届け出に関する明確な規定がなかった。改正規約では新しい所有者には現住所や緊急連絡先を提出するよう義務付けられ、管理組合が所有者の所在を把握しやすくなっている。

国交省の調査によると、全国のマンションの3.9%で所有者の所在が分からない空室が存在していた。改正された標準管理規約の導入により、管理不全を防ぎ、管理組合が円滑に業務を遂行できるよう支援されることが期待されている。

 国土交通省は、各マンションで定める管理規約のモデルとなる「標準管理規約」を改正した。相続や売却で区分所有者が変わった場合、速やかに連絡先などを管理組合に届け出る規定を追加した。所有者の一部と連絡が取れないマンションは増加傾向にあり、管理不全に陥るのを防ぐ狙い。各組合にはモデルに沿った規約の見直しを促す。

 マンションでは、区分所有者自身が居住せず、第三者へ貸し出されたり、空き家になったりしている住戸が増えている。これまでの標準規約には連絡先の届け出に関する明確な規定がなく、新しい所有者がマンションに居住していない場合、管理組合が電話番号や現住所を把握できないことがあった。

 改正した規約は、区分所有者に変更があれば現住所や緊急連絡先を管理組合に届け出るように定めた。組合が管理費徴収などのため、弁護士に依頼するなどして所在を突き止めた場合は、かかった費用を所有者に請求できるとした。

 国交省の2018年度調査では、全国にあるマンションの3.9%で、所有者の所在が分からない空室があった。