九州新幹線長崎ルート整備 19日に与党検討委員会開催で調整

AI要約

九州新幹線長崎ルートの整備を巡る与党検討委員会が19日に開催される方向で調整されていることが12日に判明。未整備区間の新鳥栖―武雄温泉間について、国土交通省は2023年12月以降の協議内容を報告し、進め方を検討する見込み。

前回の与党検討委員会で、国交省に県との協議内容を要請。国交省と県は協議したものの、政治資金パーティー裏金事件の影響で検討委を開催していなかった。

佐賀空港寄りを通る新ルート案について地元合意の必要性を強調し、長崎県やJR九州を含む4者協議の必要性を提案。意見交換が行われたが、4者協議の実現に至らず。

九州新幹線長崎ルート整備 19日に与党検討委員会開催で調整

 九州新幹線長崎ルートの整備を巡る与党検討委員会が19日に開催される方向で調整されていることが12日、関係者への取材で判明した。未整備区間の新鳥栖―武雄温泉間について、国土交通省は2023年12月以降の県との協議内容について報告し、今後の進め方を検討するとみられる。

 同年12月に開催した前回の与党検討委員会では、国交省に県と協議し、内容を報告するよう要請。これを受け、国交省と県は同年12月末に協議したが、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件の影響もあり、検討委を開催していなかった。

 同年12月の協議では、県側は新鳥栖駅を起点に佐賀市南部の佐賀空港寄りを通る新ルート案を含む空港周辺を通るルートについて「議論の価値がある」との認識を示した上で「地元合意を図る必要がある」として、国に長崎県やJR九州を含めた協議の必要性を訴えた。

 5月13日には佐賀、長崎両県知事とJR九州社長の3者トップが意見交換。長崎県側が国を交えた4者による協議を提案したが一致せず、国交省も5月30日に山口祥義知事に4者協議を打診した。

 山口知事は4者協議について「国が入るのは筋が違う」と否定しており、与党検討委ではこうした経緯について意見を交わすとみられる。【五十嵐隆浩】