「蓮舫知事」誕生したら…都議会与党の立民・共産は圧倒的少数 小池百合子氏は克服したが

AI要約

蓮舫参院議員が東京都知事選に出馬表明し、選挙公約を発表する準備を進めている。

蓮舫知事が誕生した場合、都議会の運営は困難を極める可能性が高く、自民、公明、都民ファとの協調が不透明な状況だ。

都議会の構図や議席状況、次期都議選までの展望について説明されている。

「蓮舫知事」誕生したら…都議会与党の立民・共産は圧倒的少数 小池百合子氏は克服したが

東京都知事選(7月7日投開票)に出馬表明した蓮舫参院議員は、6月20日の告示を前に、来週早々にも選挙公約を発表する。焦点は公約の中身だけでなく、これをどう実現するかだ。都議会では、蓮舫氏を支持する立憲民主党と共産党の議席を合わせても過半数に遠く及ばない。「蓮舫知事」が誕生した場合、3選を目指す小池百合子都知事を支持する自民、公明両党や地域政党「都民ファーストの会(都民ファ)」との協調が重要となるが、先行きは極めて不透明だ。

■自公都民ファで6割

「(過去から)引き継いださまざまな政策で、良いものを残していくのは当たり前だ。ただ、私の視点から(考え)もう少し足すところはないか。あるいは引くところはないか。自分の経験も含め、公約でそれを発表したいと思う」 蓮舫氏は12日、立民に離党届を出した後、記者団にこう強調した。

5月27日の出馬表明会見では、「自民党政治の延命に力を貸す小池都政をリセットする先頭に立つ」などと意気込んだ蓮舫氏。しかし、知事になった後の議会運営は、現状のままではいばらの道となる可能性が高い。

都議会の総定数は127あり、議長を除く過半数は64(現在は欠員8あり、過半数は60)。このうち、蓮舫氏を支持する立民は15、共産は19しかなく、両党を合わせても34しかない。一方、自民は27を持つ最大勢力だ。都民ファは26議席、公明は23を有し、3党を合わせると過半数を優に超える76議席に達する。

今回の都知事選では、欠員8を補充する都議補欠選挙も同時に行われるが、この選挙で立民と共産がすべての議席を占めたとしても、過半数の64には届かない計算だ。

この構図は特別な事情がない限り、来年夏の都議選まで続く。「蓮舫知事」が独自政策に予算をつけようとしたり、既存政策の無駄に切り込もうとしても、次の都議選までの間、小池氏を支持する3党がそろって反発すれば、絵に描いた餅となる可能性が高いのだ。

「何の検証もせず、よい施策も悪い施策もすべて『リセット』みたいなことを訴えているが、行政には継続性が必要だ。二元代表制の都政では、都議会も政策決定権を持っていることを忘れてほしくない」