蓮舫氏出馬で狂った「小池プラン」、自らの出馬表明をあえて遅らせ「世間の関心を引き寄せる」

AI要約

小池百合子知事が都知事選に出馬を表明し、蓮舫参院議員との対決が注目されている。小池氏は出馬の意向を定例会最終日に表明し、自民党などが支持を表明した一方、立民と共産党からは批判があった。

小池氏は本来5月29日に出馬表明する予定だったが、蓮舫氏の出馬表明により計画が狂い、表明時期を遅らせた。蓮舫氏が小池都政をリセットすると訴えている中、小池氏の周辺は戦略的な駆け引きを行っていた。

今回の都知事選は事実上、小池対蓮舫の構図となりそうであり、次は両氏の公約内容と発表時期が注目される。蓮舫氏は早ければ来週公約を発表する予定だ。

 東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への立候補を12日に表明した小池百合子知事(71)。告示直前まで表明を遅らせたのは、すでに出馬表明している立憲民主党の蓮舫参院議員(56)を意識したものだ。駆け引きは始まっている。

 「都民のために、もっと東京をよくしてまいりたい」

 12日午後、都議会定例会の最終日に登壇した小池氏が3選出馬の意向を表明すると、小池氏を支える方針の自民党、公明党、地域政党・都民ファーストの会の都議からは大きな拍手が起きた。対して蓮舫氏の支援に回る立民と共産党の席からは「(議会の)政治利用じゃないか」「結局自民党と同じだ」とヤジが飛んだ。

 小池氏の出馬表明で、今回の都知事選は事実上、「小池対蓮舫」の構図が固まった。都民ファの都議は「やっと表明してくれた。これで全力で応援できる」と意気込んだ。

 小池氏は元々、告示まで入念に準備を進めようと、定例会初日の5月29日に出馬表明する考えだった。しかし、2日前の27日に蓮舫氏が出馬表明したことで、計画に狂いが生じた。

 「小池都政をリセットする」と記者会見で訴える蓮舫氏の姿はメディアで大きく取り上げられた。「蓮舫氏に向いた世間の関心を落ち着かせ、小池氏に引き寄せる時間が必要だった」。小池氏周辺は、表明時期を遅らせた理由を明かした。

 定例会の閉会後、報道陣の取材に応じた小池氏は、表明のタイミングについて、「定例会が終わったことをきっかけにした」と述べるにとどめた。記者から「後出しジャンケンでは」と問われると、「候補者が40人くらいいるので、全部に目配りしているわけではない」とかわした。

 次の注目は、両氏がどのような公約を打ち出すかだ。

 小池氏の動向をみながら公約の内容や発表時期を判断するとしていた蓮舫氏は12日、来週早々にも発表すると明言した。小池氏は「公約は主体的に進めるべきものだ」と皮肉った一方、自身については、「しっかりとまとめ、近いうちにお伝えする」とだけ述べた。