熊本城の石垣積み直しが始まる 平櫓の土台、2025年完了予定

AI要約

熊本城の復旧工事が着手された。平櫓台石垣の積み直し作業が11日に始まり、2025年8月まで完了予定。

工事は、重要文化財の平櫓の土台となっていた石垣の修理と補強が主な内容。築石約830個の積み直しが行われる。

平櫓の再建も30年度までに予定されており、工事費は約1億6000万円かかる。

熊本城の石垣積み直しが始まる 平櫓の土台、2025年完了予定

 熊本地震で被災した熊本城(熊本市中央区)の復旧工事の一環で、平櫓台(ひらやぐらだい)石垣の積み直しが11日、始まった。工事の完了は、2025年8月を予定している。

 天守閣北東にあった重要文化財の平櫓(木造平屋、建築年代不明)の土台となっていた石垣で、1600年代初頭に築かれたとみられる。地震で膨らみやへこみが出たため一部が解体されていた。

 修理工事では、内部に鉄筋や補強材を入れて耐震性を持たせたうえで、外側の築石(つきいし)約830個を積み直す。工事費は約1億6000万円。平櫓も地震で損傷して解体されており、30年度までに再建される予定。

 この日の作業ではクレーンで築石を一つずつ現場に運び、作業員らが位置を調整するなどしていた。見守った熊本城総合事務所の岩佐康弘・復旧整備課長は「補強を施しながら元の姿に戻す設計は難しく、やっとここまで来られた。安全・確実に作業を進めたい」と話した。【中村敦茂】