20歳の振り袖姿、残したい…成人の日の式典が中止だった珠洲の女性ら撮影イベントに

AI要約

石川県珠洲市で地震の影響で中止となった成人式の代わりに、女性たちの振り袖姿を写真に収めるイベントが行われた。

地震被害の大きい珠洲市の女性たちが晴れやかな表情で撮影に臨み、一生に一度の思い出を作れた。

参加者らは着付けや化粧を済ませ、プロのカメラマンによる撮影を楽しんだ。写真は参加者個人に配布される予定。

 能登半島地震の影響で二十歳を祝う式典が中止になった石川県珠洲市の女性たちの振り袖姿を写真に収めるイベントが8日、金沢市の金沢城公園であった。約5か月を経て「門出」を迎えた女性たちは、晴れやかな表情で撮影に臨んだ。

 今年は地震の影響で、12市町で成人の日にちなむ式典が中止となった。大学生のミスコンテスト「ミスユニバーシティ」の昨年のファイナリストら全国の学生7人が「同世代の女性に、一生に一度の思い出を作ってほしい」と願い、イベントを企画。地震の被害が大きい珠洲市で、式典に参加予定だった女性に声をかけ、希望した6人が参加した。

 参加者らは金沢市のホテルで着付けや化粧を済ませ、金沢城公園でプロのカメラマンによる撮影を楽しんだ。写真はアルバムにし、参加者に配布する予定という。

 珠洲市の越後芽育(めい)さん(20)が着たのは、母から受け継いだ振り袖。預け先の美容室が元日の津波で倒壊し、がれきの中から回収された。越後さんは「多くの人のおかげで、手元に戻ってきた振り袖を着られてうれしい」と笑顔だった。