レスキュー車を能登へ 今春退役の1台を譲与 大津市

AI要約

輪島市の消防署の救助工作車が地震で運行不能となり、大津市消防局から1台が譲与された。

輪島市や周辺地域では地震による車両被害が報告されている。

引き渡し式では両消防の関係者が出席し、礼状が交わされた。

レスキュー車を能登へ 今春退役の1台を譲与 大津市

石川県輪島市の輪島消防署の救助工作車(レスキュー車)が、能登半島地震による被害で運行不能となったことを受け、大津市消防局が退役した救助工作車1台を譲与し、5日、北消防署志賀分署(大津市木戸)で引き渡し式が開かれた。

輪島署の救助工作車は元日に発生した地震で大きな揺れを受けて横転し、運行不能となった。輪島市、珠洲市、能登町、穴水町の2市2町からなる奥能登広域圏事務組合消防本部の管内では、他の車両も地震の揺れで車両同士がぶつかってドアがへこんだり、赤色灯が割れたりするなどの被害があったという。

一方、大津市消防局には南消防署で使用していた救助工作車が運用から20年が経過したことから今春退役しており、消防庁を介して譲与の依頼に応じた。救助工作車は、災害や火事、事故などあらゆる場面で出動するなど使用頻度が高い。今回譲与された救助工作車はクレーンやウインチなどを備え、これまで900件以上出動しているが、業務には耐えられるという。

この日の引き渡し式では、両消防のほか消防庁の担当者も出席。大津市消防局の正田正道消防局長が、奥能登広域圏事務組合消防本部の平岡広消防長に救助工作車の鍵を手渡し、譲与契約書を取り交わした。

平岡消防長は「救助に向かわないといけないときに救助工作車が倒れ、住民に申し訳ない気持ちがあった。車両の使い方を把握し、現場に投入していきたい」と話した。