警察庁長官「捜査の中で確認」…鹿児島県警本部長の「隠蔽」指摘に

AI要約

鹿児島県警の元生活安全部長が内部文書を漏えいし、守秘義務違反の疑いで逮捕された事件で、警察庁の長官が県警本部長が不祥事を隠蔽しようとしたと発言したことに言及。

本部長は報道陣の質問に無言を貫き、県民からの説明要求には直面しなかった。そして、本田容疑者は野川本部長が隠蔽を試みたことを非難し、記者に対して個人情報などを適切に扱うことを期待していたと述べた。

鹿児島簡裁は本田容疑者側の勾留継続を求める申し立てを棄却し、事件はさらなる展開が予想される。

 警察の内部文書を外部に漏えいしたとして、国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで鹿児島県警の前生活安全部長・本田尚志容疑者(60)が逮捕された事件を巡り、警察庁の露木康浩長官は6日の定例記者会見で、本田容疑者が5日に開かれた勾留理由開示の法廷の意見陳述で「県警本部長が不祥事を隠蔽(いんぺい)しようとした」と発言したことに関して、「被疑者(容疑者)の主張については、本件捜査の中で、必要な確認が行われていくものと考えている」と述べた。

 野川明輝本部長は6日朝、集まった報道陣の質問に対し、無言を貫いた。鹿児島市内の本部長宅前には報道陣約10人が詰めかけ、「隠蔽したのか」「県民に説明を」と呼びかけた。これに対し、野川本部長はうつむき加減のまま、県警職員が運転する送迎車に乗り込んだ。

 この事件を巡っては、本田容疑者が勾留理由開示の法廷で記者に書面を送ったことを認めた上で、「県警職員が行った犯罪行為を、野川本部長が隠蔽しようとしたことが許せなかった」と述べた。「記者であれば、個人情報なども適切に扱ってくれると思っていた」とも語っていた。

 鹿児島簡裁は6日までに、勾留継続を不服とした本田容疑者側の勾留取り消しを求めた申し立てについて棄却した。