「県警本部長が不祥事隠蔽」 逮捕の前幹部、法廷で主張 鹿児島

AI要約

鹿児島県警前生活安全部長が内部文書漏えいで逮捕された際の動機について主張

本田容疑者が本部長の犯罪行為隠蔽に怒り、不祥事の公表を求めた経緯

逮捕の経緯と県警監察課のコメントを引用

 警察の内部文書を第三者に漏えいしたとして、国家公務員法違反容疑で逮捕された鹿児島県警の前生活安全部長、本田尚志容疑者(60)が、動機について「本部長が県警職員の犯罪行為を隠蔽(いんぺい)しようとしたことが許せなかった」と主張していることが分かった。

 鹿児島簡裁で5日開かれた勾留理由開示手続きで意見陳述した。

 陳述によると、昨年12月に起きた県警警察官による盗撮事件について、野川明輝本部長に捜査方針を確認したところ、「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」と言われたと説明した。

 別の現職警官の不祥事についても公表されなかったとして、「マスコミが記事にして、不祥事を明らかにしてもらえると思った」と吐露。「決して自分の利益のために行ったことではない」と訴えた。

 本田容疑者は退職直後の3月下旬、部長在任中に入手した警察情報が書かれた文書を、別の職員の名前を使って第三者に郵送し、職務上知り得た秘密を漏らしたとして逮捕された。

 県警監察課は「現在捜査中の容疑者の供述内容についてコメントは差し控える」とした。