成田の緊急着陸、「重大インシデント」に認定 航空事故調査官を指名

AI要約

成田空港を離陸した米ロサンゼルス行きの貨物機が引き返し、緊急着陸したトラブルにより重大インシデントに認定された。

エンジン内部の破損が確認され、緊急着陸を余儀なくされた経緯が詳細に報告された。

同型機に関連した羽根の破損事故が起きており、詳細な調査が行われることになった。

成田の緊急着陸、「重大インシデント」に認定 航空事故調査官を指名

 成田空港で4日、米ロサンゼルスに向けて成田空港を離陸した貨物機ポーラーエアカーゴ752便が同空港へ引き返し、緊急着陸したトラブルで、国土交通省は同日夜、深刻な事故につながる恐れがある「重大インシデント」に認定したと発表した。運輸安全委員会が指名した4人の航空事故調査官が詳しく調べる。

 同省航空安全推進室によると、緊急着陸後の点検で、右側エンジン内部の羽根の破損やケースの穴などが確認された。この羽根がケースを貫通したとみられるという。航空法に基づき重大インシデントに認定した。

 貨物機は、4日午前10時16分に成田を離陸した直後、右側エンジンに不具合が発生。当該エンジンを停止させて同18分に緊急事態を宣言し、銚子沖で燃料を投棄後の同11時26分に成田へ緊急着陸した。

 貨物機はボーイング777―200型で、エンジンは二つある。同型は日米で羽根の破損事故が起きており、関連を調べる。(小林誠一)