“ため息”がハラスメントに?職場や家庭で…不機嫌な態度“フキハラ”増加【ひるおび】

AI要約

「はぁ・・・」とため息をつく行為が意図的に行われると、ハラスメントの一形態である「フキハラ」となる可能性がある。

ため息をつくことで相手に精神的な苦痛を与える行為である「フキハラ」に関する相談が増加傾向にあり、証拠が残りにくいためハラスメント認定が困難なケースもある。

不満やストレスが表情や態度に影響しやすい現代社会において、意図的なため息による「フキハラ」問題が増えているのではないかと考えられる。

“ため息”がハラスメントに?職場や家庭で…不機嫌な態度“フキハラ”増加【ひるおび】

「はぁ・・・」

ついつい出てしまう‟ため息”ですが、意図的に行うとハラスメントになるかもしれません。

■意図的なため息は“フキハラ”の可能性

“フキハラ”とは、不機嫌ハラスメントのこと。

不機嫌な態度や表情で相手に精神的な苦痛を与えるものです。

国が認めるセクハラ・パワハラ・マタハラなどとは異なり定義はありません。

日本ハラスメント協会の村嵜要氏は、

「意図的にため息をついたり何度も繰り返した場合は、“フキハラ”にあたる可能性がある」と指摘します。

日本ハラスメント協会によると、4月以降“フキハラ”に関する相談が増加傾向にあります。

事例としては

▼部下が仕事の成果を上司に報告すると、内容に不満があったのかため息をつかれた

▼部下が先に帰ろうと挨拶をすると、気に入らなかったのか上司にため息をつかれた

など。

ただ、ため息は証拠として残しにくいので、ハラスメント認定が困難だということです。

‟フキハラ”が増加している理由として村嵜氏は

「職場のパワハラ対策が進み、同僚に注意する機会が減ったことで、たまった不満が態度に出てしまうのではないか」

と話します。

パワハラと指摘されないよう注意を我慢することが不満となり、自覚がないまま不機嫌になってしまっているのではないかということです。

■‟ため息”は職場でも家庭でも

ため息がハラスメントになる可能性があることを知っているか、街で聞きました。

60代男性・会社員

「知りませんでした。ため息をつきたいときもたくさんあるでしょう、上司もね。それぐらいはいいかなと。お互い様だから」

40代男性・会社員

「知ってます。会社でも最近は意識して共有する話なので知っていました。同僚がミスしたことによって上司がため息をつく現場を目撃したことはあります。やっぱり落ち込んでましたよね」

20代女性・会社員

「土曜日と日曜日に出勤が入りそうで何人か協力してもらいたいときに上司に相談して、結局快く応じてはもらえるけれども、一瞬なんか『はぁ…』みたいな。申し訳ないと思いながらやってます」